アサルトリリィをお迎えする⑤ 多蔵見忍の片眼鏡
本来テスト用として購入したカスタムリリィに名前を付けたら愛着が湧き、設定を考え、妹まで作ってしまった顛末を前の記事ではご紹介した。
さて今回の記事では、いよいよ拙いとはいえハンドメイドまで始めてしまい、更に深みにハマっていく姿をご覧いただこう。
多蔵見 忍の発見
さてアサルトリリィの世界で戦う少女たち「リリィ」。
彼女たちの使う対ヒュージ決戦兵器「CHARM」。
瑠子の使う武器をコトブキヤさんのモデリングサポートグッズで作り始めた私にとって、次に欲しくなってきたのは「アーセナル」。CHARMを開発・整備する役割の少女たち。
こういう、武器を挟んだシーンが撮りたかった
当時私が欲しかったアーセナルは、数多発売されているリリィたちの中でも唯一の眼鏡っ娘である真島百由さま。
1/12アサルトリリィシリーズNo.034 『アサルトリリィ』真島百由
真島百由のアクションドールは当時在庫がなく、買うことができなかった。(その後、再生産分が流通したうえ、更にアニメ放映に向けver1.5も販売が告知され現在予約絶賛受付中である)
ところでそのころ。
AK-Gardenにて琉子の妹となる商品をお値打ち価格でお迎えした私だったが、このイベントで購入したものはもちろんそれだけでは、なかった。
このイベントのアゾンさまブースでは、アゾンさまのショップにも売っていない、カスタムリリィのヘッドパーツが売っていたのである。
こういったヘッドパーツのみ、がイベントで販売されている。
もっと欲しい。
私は購入していたヘッドパーツと素体を組み合わせ、同じくAK-Gで購入した白衣を組み合わせ、それっぽい人形を組んでみた。それが後に「多蔵見 忍」と名付けられるリリィである。
この頃、既にリリィを眼鏡っ娘化する手段を得ていた私にとって、この組み上げたドールを「研究職っぽい眼鏡っ娘」にするのは大した苦労ではなかった。
これはこれで可愛い。可愛い。
ただ組み上げた後、思ったのである。思ってしまったのである。
「もうちょい、個性が欲しい…」
というわけで、単なる眼鏡ではなく、よりキワモノの片眼鏡、つまりモノクルをかけさせたいと考えるようになった。
モノクルを作る
幸い、AK-Gで購入したハンドメイド品の中にエッチングのメガネ集があり、その中にモノクルもあったので、早速かけさせてみる。
こうしてかけさせて見たものの、写真に撮ってみるとちょっと弱い。
やはりモノクルといえば、こう、鎖とか欲しいじゃないか…
モノクルに付けるための、細い鎖。
どこに売っているか?私は知らなかったが、幸い、ツイートするとすぐ反応があった。ユザワヤ。手芸品店のユザワヤに売っているとの情報を得た私は、次の休みに、初めてユザワヤに足を運んだのであった。
鎖やスワロウフスキーをユザワヤで購入。
中央はアゾンさまのエッチングメガネ。
これらを組み合わせたりして、ちょこちょこと工作をする。
けして器用ではない私だが、そろそろ老眼の始まる目をこすりこすり、ルーペも使いながら何かを作るのは楽しい体験だった。
手前がこの時作った、鎖つき片眼鏡。
奥は最近作った怪しいサングラス。
白衣と片眼鏡、不敵な表情。私の性癖をモリモリにした「アーセナル」、多蔵見 忍がここに組み上がった。
中路沙那女の構築
ショップやイベントでちょこちょこ買い漁っているうちに、手元にいろいろ揃ってきていた私。
ヘッドパーツと素体を組み合わせることを覚えたところで、改めて手元を見てみると、
「おや、イチから一体、組み上げられるんじゃね?」
というわけで、ホントに余分パーツを組み合わせてみたところ、これがまあ、不思議にピタリとハマったのである。それがこの子。
のちに中路沙那女と名付けるこの子は、中路佳那の実姉として設定を構築した。理由は簡単、沙那女と佳那に使われているフェイスパーツは同じものを使用しているからだ。しかし、よーく見ると色の濃さが微妙に違うのがわかり、それがまた良い味を出している。
沙那女は髪のパーツ、フェイスパーツ、素体、衣装、武装の全てをバラバラの商品から組んでいる。これでわかるのは、カスタムリリィはイチから組み上げられるということだ。
正直、全てのパーツを揃えてイチから好きなものを組み合わせる、という遊び方をするにはちょっと初期投資がキツイかもしれない。先程書いたように、ヘッドパーツ単品での販売は現状ではイベントに限られているようだ。(しかし、同サイズの男子シリーズ「ピコ男子」の方はショップでのヘッドパーツ販売が始まっているので、いずれカスタムリリィのパーツ販売も行われるかもしれない)
それでも、自分の選択を挟む余地がある、ということは、そこに自分の思いを託すことができるということだ。
ドールオーナーがしばしば口にする「うちの子」というコトバ。
まだ歴の浅い私がそれについて語るのはやや汗顔の至りだが、このコトバには(仮に全く同スペックのパーツで組まれた他のドールがいたとしても)自分の家に迎え入れた、自分の思いの託されたモノとしてのドール、人の形をした「人形」だからこそ与えられる思い、仮想の人格、そんなものが込められている気がする。
ならば、固定の名前を持たないリリィである「カスタムリリィ」たちは、だからこそ自由な発想、「うちの子」という思いを託される余地が広いと言えるし、もしかすると、より本来のドール文脈に近いアイテムなのかもしれない。
(私のドール歴は浅く、また1/12サイズに限定しているので、理解の浅いところがあるかもしれない。何か指摘があれば、ぜひコメントでどうぞ)
さて、前回の記事で
…しかし、アサルトリリィの魅力は、その世界観とキャラクター性を携えたアクションドールである事にある、はず。では何故、それを持たないカスタムリリィを私は買っているのか?
と、問い掛けたまま答えを書いていなかった。
最初のType-Hは実験体としての不純な動機でも、その後何体も買ってしまったのは何故か。
それはやはり、魅力的なアサルトリリィの舞台に「うちの子」を立たせる喜びがある、からだと思う。
名が付いていないからこそ、名をつけ「うちの子」として愛着を得たキャラクターが日葵隊長の横に立つ。
ちょっとした妄想のいちシーンが、(字義通り)立体的に再現され、かつ写真を撮り他人と共有する事までできる。
これは、他のコンテンツではなかなか無い得難い楽しみの様に思う。
カスタムリリィ(リプライズ)
ではもう一度確認しよう。
「カスタムリリィ」とは何か?
それはアサルトリリィの世界観をベースに、オノレの空想の一端を具現化してくれるツールである。
彼女達カスタムリリィに、あなただけが知る「名前」を付けてあげて欲しい。
名付ける事は、存在を規定すること。
あいまいな「何か」を具象化すること。
その儀式の巫女たる彼女たちは、物語の世界に入り込む扉であり、扉の向こうから手を引いて連れて来れる異世界の隣人、でもあるのだ。
巫女っぽい?やつ
(私はお迎えしていないが、何ならピコ男子をお迎えしてCHARM持たせても良いと思う。この広い世界、そんな少年たちがいてもいい)
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