日程:2020年10月25日
いよいよ展示『かえりみちをつくる』が幕を開けました。
展示開始にあたり、ささやかな式典をおこないました。
最初のご挨拶は松山市坂の上の雲まちづくり部の重谷副部長と牛島さんです。
そして、ことばのちから実行委員会委員長五百木さん、三津浜地区まちづくり協議会の会長瀬村さんも加わりコーヒーセレモニーをおこないました。
皆さんがそれぞれコーヒー豆をコーヒーミルに入れ、実行委員長がスイッチを押して、豆を粉にするというセレモニーです。コーヒー豆が砕ける音が響き渡りました。
近所に住む猫のコロミさんも式典には参加していました。コロミさんはよく展示会場に足を運んでくれます。
同日の午後には三津浜アート蔵の前にある庭で牛島さんによる作品解説をおこないました。
どのようなプロセスを経て作品をつくっていったのか、蔵のものたちにつけられた白色の造形物についてもお話してもらいました。この白色の造形物は「外側のかたち」という作品で、牛島さんが数年前からつくり続けているシリーズ作品です。牛島さんが日々の生活の中で集めたたくさんの物を良い状態で保管する目的で、最初は台をつくり始めたそうなのですが、家や舟や棺桶のような形の進化を経て、現在の形になったということをお話しいただきました。
加えて、コロナウィルスの影響により人が美術館等の場所に行き、作品を見るということが出来なくなってしまった状況を振り返りました。改めて、作品を見るということだけでなく、目的の場所へ行き・帰るプロセスも鑑賞体験における大切な要素だと気付いたということをお話しいただきました。
1階には蔵のオーナーさんの持ち物や、もともと蔵にあったものが牛島さんの手により展示されています。奥のステンレス(鏡のように見えるところです)には牛島さんが蔵のオーナーさんのご家族にインタビューした際の言葉に、牛島さんの言葉が加えられたテキストが書かれています。
2階には牛島さんが過去に制作した「外側のかたち」が展示されています。じっくり眺めていると、牛島さんはこんなにたくさんの物を集めて、それに手を加えたのか、と驚きがじわじわ感じてきます。ベンチもあるのでゆっくり眺めることができます。
ここから約1カ月間の展示がスタートしました。
旧濱田医院や松山アーバンデザインセンターもぶるらうんじの展示については別の回で触れたいと思います。それではぜひ、展示にお越しいただき、それぞれのかえりみちを楽しんでみてください。
絵:しょうたろう
文章・撮影:松宮俊文(松山ブンカ・ラボ)
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