星影の涙
星影に涙を流すものがある
声もなく、静かに零れる星影の涙
そのものの小さな魂は、
かつては翼を持っていた
星間を自由に飛び回る無邪気で孤独な翼
信じるものを失って、
信じられるものを手放したとき
翼は開かなくなった
やがて、満ちることを忘れてしまった
翼は奪われたわけでなく、
命の緒が切れてしまったわけでもない
そのもの自身が望んだこと
自由であることが
愛を与えるわけではない
不自由であることが
愛を奪うわけではない
星影に流す涙が満ちるとき、
畳まれた翼は消えるだろう
変革という力が、
再びもたらす、飛び立つことの信(まこと)
いまはただ、声もなく、泣くがいい
星影に流れる涙を誰が知ろう
いまはただ、
bun★jac 2020.03.20
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かねてより絵本を出版することが夢でした。サポートして頂いた際には、出版するための費用とさせていただきます。そしていつか必ず絵本としてお返しさせていただきたく、よろしくお願いします。ひとりでも多くのこどもたちの夢見る力を応援したい。それがストーリーテラーとしての役目です。