掛川花鳥園スタッフのゆるゆる自由研究 【夜の花鳥園 in 温室】
花と鳥とのふれあいが楽しめるテーマパーク、掛川花鳥園のスタッフによる、園内の鳥たちのディープな情報や楽しい実験をスタッフブログから集めたよりぬき連載。今回は「鳥たちの夜の過ごし方」に注目!
「花鳥園の鳥たちは夜どうしてるの?」
お客さんから,時々鳥たちが夜どうしているのか聞かれることがあります。そんなときの飼育員の答えは「このまま!」です。
エリアごとに放し飼いの鳥たちは特にケージに入れるわけでもなく、各々思い思いの場所で過ごし、眠りにつくのです。
今回は閉園後の温室の鳥たちをこっそり覗き見してみましょう。
エボシドリとヘラサギの広場
クロツラヘラサギたちは食後の羽づくろいの真っ最中でした。
…仲よすぎやしないですかね。心なしか甘い空気…漂ってますね、これ。
そしてその横に佇むのは
おひとりさま。
余念がないです。
そしてこの距離感。
クロツラヘラサギは、その名の通り黒い顔にヘラのような嘴のサギです。
野鳥としては渡り鳥で、朝鮮半島やウラジオストック周辺で繁殖し、冬になると日本にも少数が訪れます。
インコのスイレンプール
夜更かしはお肌の大敵ともいいますが、インコたちの睡眠事情はどうなんでしょうか。
寝る時はきちんと寝る派。
まだちょっと眠れない派。
夜更かし派。
イタズラ好きのコガネメキシコインコたち、個性豊かですが、一部は夜も集まって賑やかに遊んでいるようです。もう少し夜を堪能したら、夜ふかし派もぎゅうぎゅうと集まって、巨大なボールのようになって眠ります。
オオハシとトキの水辺
みんな大好きオオハシさん。真ん中のオオハシの尾羽がピンっとあがっているのがわかるでしょうか。これ、もう寝ますよという姿勢なんです。
横から見ると結構直角に尾羽が上がっています。
そのまま頭を後ろに持っていき、嘴を羽根の中に埋めて眠ります。
夜ならではのギャップ
暗いと、より多くの光を取り込もうと、眼の瞳孔が開くんです!
つまりざっくり言うと、黒目が大きくなります!虹彩が白色や黄色っぽい子は昼間は点目になりがちですが、夜になると昼間のクールな表情とは一転、ベビーフェイスに変身します。
この差は堪らないですよね、いわゆる「ギャップ萌え」というやつでしょうか。
夜(暗い時)しか見れないよ!っていう限定感がまたいい!…いい!
なんかこう、いつもツンとしてる人が、たまに笑うとキュンときちゃう!みたいな。なんかそう、そんな感じ。
おまけ
背後からオウゴンキンケイ降臨!光の速さで逃げる(ノーマル)キンケイ。
このオウゴンとキンケイはパワーバランスが、オウゴン>キンケイのような感じ
で、キンケイはオウゴンを見ると慌てて逃げてしまいます。
ゆっくり離れつつ……
少しずつ少しずつ、退散。
オウゴンは表情も姿勢もぴくりとも動きませんでした(笑)
ところで、この後ろの障子にもご注目
おわかりいただけただろうか?
いたんかい…!!
BIRDER
バードウォッチング専門誌BIRDERでは,2021年4月〜2023年12月号まで,「掛川花鳥園出張ガイド」を連載していました。電子版などのバックナンバーで読むことも可能なのです。公式ホームページの総目録でどんな鳥が主役になっていたかわかるので、ぜひ推し鳥の号を探してみてください。