掛川花鳥園スタッフのゆるゆる自由研究 【ヘビクイワシのキック!】
花と鳥とのふれあいが楽しめるテーマパーク、掛川花鳥園のスタッフによる、園内の鳥たちのディープな情報や楽しい実験をスタッフブログから集めたよりぬき連載。今回は「ヘビクイワシのキック」に注目!
ヘビクイワシとは?
ヘビクイワシはタカの仲間。サハラ砂漠以南のアフリカ大陸に暮らしています。森林や、完全な砂漠でなければ広くサバンナに生息する鳥ですが、近年は個体数を減らしていて心配されています。
ヘビクイワシは背の高い鳥で、人の腰ほどまであります。地上の生き物を狙い、その名の通り、ヘビをはじめ、昆虫や小型の哺乳類を食べています。小さな獲物はそのまま嘴でとらえることもありますが、ヘビなどは長い足でキックして弱らせてから捕まえます。地面を走り回るのに適した長い足をもっていますが、飛ぶことも得意な鳥です。
キックちゃん
当園で飼育しているヘビクイワシは、雌のキックです。
このキックちゃん、ちょっと気分屋。
普段は、絶好調にヘビ狩りを披露してくれます。
ですが、たまに気分が乗らない時はこんな感じ。
出勤即退勤。
動画にも取りました。
ショーが終わればもうキックの一日の仕事はおしまいです。優雅にオフを過ごします。
そんなキックちゃんですが、やる気満々のときはパーフェクトなキックショーを見せてくれます。キックちゃんの本気のショーを見てみましょう。
そ、想像以上に!しつこい念入り!!!
実は上の動画、まだまだあっさりしている方で、もっと粘着質念入りな日が多いです。もういいよって言ってるのに!
ともかく、野生ではこうしてヘビを踏みつけたり、蹴り飛ばしたりして仕留めているのがわかります。
しかもよく見ると、しっかり急所の頭、狙っています。
そんなキックの相棒がこちら。
このヘビのおもちゃがキックのお仕事相手。いわば、ビジネスパートナーというわけです。そんな彼の現在は…
満身創痍…!!!
ヘビクイワシの足は細く、ほかの猛禽のような肉を引き裂く鋭い爪はありませんが
、指は太く、爪は短いものの尖っていて、力が入りやすいのか強力な蹴りがくり出せます。このキックを日々受けているので、獲物に見立てたヘビのおもちゃもぼろぼろになってしまいます。このヘビのおもちゃは5代目でした。現在は6代目のヘビががんばっています。
そんなキックちゃんの強力なキック、天気がよい日にはバードショーで実際に見ることができるので、ぜひ一度ご覧ください。
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バードウォッチング専門誌BIRDERでは,2021年4月〜2023年12月号まで,「掛川花鳥園出張ガイド」を連載していました。電子版などのバックナンバーで読むことも可能なのです。公式ホームページの総目録でどんな鳥が主役になっていたかわかるので、ぜひ推し鳥の号を探してみてください。