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サラリーマン芯太郎のイノベーティブ再就職

こんにちわ。
文具ゲームメーカーのワラビサコです。
前回の記事の続きです。

〜これまでのあらすじ〜
3年間在籍した筆箱を退職した芯太郎。
消しゴム等と同じように新しい働き口を探すためには「意味のイノベーション」が必要だという。
さて、芯太郎は無事に再就職できるのか!?

芯太郎の意気込み

「他のペンシリアン達(鉛筆人間)のためにも、
 絶対イノベーションを起こしてみせるで!!
 僕が鉛筆を売ってやる!」

彼がそんな意気込みたっぷりに宣言したものだから、もしかすると本当にできるんじゃないかという気になってきました。

家で過ごす文具好きの皆さんのためにも、鉛筆の他の使い道を探す事は有益な情報になるはず。
実際にあるものから、片っ端からやっていきましょう。


①アートの仕事

まずは鉛筆の芯を彫ってアートを作る、鉛筆彫刻というものがあります。

そこで鉛筆彫刻家の方に、実際に芯太郎くんの芯を彫って頂きました。

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長い時間をかけて彫ってもらった末に、
出来上がったというので行ってみた所、


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何という事でしょう。見事にアルファベット文字が艶やかに浮かび上がり、とても鉛筆の芯だとは思えない仕上がりです。

「すごい!!アートの道アリかも!」

確かにこれならイノベーションっぽい。
いきなり見つかったかもしれません。

「ちなみに日本にどれくらいやってる人いるんやろうか?」


…しまった。その事を忘れていました。
少なくとも周りでやってる人はいないし、ハードルが高くて簡単に手も出せない…。

「…求人がほとんど無いんやったら厳しいなぁ…」

鉛臭い彼のため息が出ると、つい顔を背けてしまいます。


別の道を探してみましょう。

②フレグランスの仕事

その昔、株式会社サカモトさんが「香水鉛筆」というものを製造し、世界的に流行した事がありました。
今はカランダッシュというスイスのメーカーが、フレグランスペンシルというのを製造しています。


「これは…!新しい世界や…!これでモテるんちゃうか♪」

モテてどうする!仕事しろ!


「ちなみに日本ではどこで作ってるんやろか?」

…もしかしたら日本では作っていないかもしれないです。


「日本にいられへんのやったらお好み焼きも食べられへんしなぁ…」

……。
こうなったら最後の切り札です。


③ミュージックの仕事

できれば中高生くらいの子供達でも手軽にできるようなのが理想ですよね。
そこで少し前に知り合いから聞いた話を思い出しました。

鉛筆をドラムスティックに見立てて、リズミカルに叩くのがそのお子さんのクラスでは大流行したそうです。

そしてどういうわけか芯太郎くんは制服に着替えてきました。

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「学生の頃を思い出せるかと思って。」

…昔ロン毛だったんだ…。



それでは演奏よろしくお願いします!


「…え、演奏…!?…ちょ、ちょ待っ…!」


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それは、とてもソウルフルな音でした。
「革命のファンファーレ」にも聴こえました。



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永遠とも思えるような時間が終わり、
全てを悟ったような面持ちで、
彼は思いの丈を吐き出し始めました。


「…もういい。。就職はもうやめだ。」

…え?

「筆箱なんてもうオレにとっちゃ
 思い出でしかねーよ!」

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…何がイノベーションだ・・・

「あ?」


何がイノベーディブ再就職だ!!
何が鉛筆を売ってやるだ!!

お前は替え芯なしだ・・・芯太郎・・・
ただの替え芯なしじゃねーか・・・

替え芯なしのくせに何がイノベーションだ・・・

夢見させるようなことを言うな!!


「………!」





(ゴン…)



(ゴン…)



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諦めたらそこで就活終了ですよ。



サラリーマン芯太郎のイノベーティブ再就職




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