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ジャンク箱からサルベージした東独製の姥桜な美女Praktica LTL
西新宿の中古カメラ屋でまさに二大魔窟と言ってもおかしくない店が2軒ある。知る人ぞ知る中古カメラBOXと新宿中古カメラ市場である。時々時間があるとふらふらと立ち寄ってみるのだが、やっぱりふらふらとお買い物をしてしまう。段ボール箱にドッチャリコと投げ込まれたジャンクなカメラ、レンズ、アクセサリーを眺めてはいじくり回して楽しんでいるのだ。
今日もジャンクな一眼レフのぎっしり詰まった段ボール箱をあさっていると、明らかに日本製とは違うフォルムのカメラが何台か紛れ込んでいる。ソ連製のゼニットと東独製プラクチカが2台ずつあるのを見つけた。どちらも吾輩の偏愛するM42マウントである。
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ゼニットはチープすぎるのでパスしたが、プラクチカはなんとなく手に取ってしまった。ジャンクだから安い。消費税込みで2200円である。一台のプラクチカはかなりおんぼろだったが、もう一台はLTLとの刻印がある。たしかTTL機だったなーと思いつつ、底の電池蓋を10円玉で開けてみた。
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おおーーキレイだ。腐食が全くない。電池もなぜか入っている。
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絞り込み測光のレバーを引いてみると、おおおおーーー、ファインダー内のメーター針が反応する。イエエエーーイイ、露出計が生きている。これは買いかも・・・。シャッターを切っても、ちゃんとそれらしく全速作動するのだ。ジャンク箱に入っていながら、フツーに機能するのである。このあたりの見極めは、やはり経験がものをいう。
やっぱりあまりメジャーじゃない安価なカメラボディはいちいち機能を確認する手間をかけるよりも、早めに売り飛ばした方がお店としてはいいんだろうなー、と考えたりする。
プラクチカLTLも、少し前に買った日系アメリカ娘のアーガスのようなちょっと大柄のナイスなバディなのである。
ということでめでたくご購入となった東独ペンタコン製プラクチカLTLなのでした。
1970年製ということなので、55歳の姥桜ちゃんなのね。熟女です。
ペトリの一眼レフにある斜め押しのシャッターボタンもエキゾティックでよろし。ドイツ系美女だとダイアン・クリューガーかハンナ・シグラかなー。ドイツ系の女優さんはそれぐらいしか知らんので、すみません。
ところが、このいにしえ美女を使いこなすのはちょっと工夫かいるようで。というのも、標準レンズは出来るだけ明るい方が良いのである。古いカメラはファインダーが暗く、ピントが合わせにくいのだ。今まではコンパクト性を重視してリケノン50mmF2.8をよく使っていたが、どうもそれでは具合が悪くなってくるし、使用頻度も減ってしまう。結局珍品のミランダ50mmF1.8を普段使いすることにした。
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もう一つの日系アメリカンガールのアーガスもやはりファインダーはやや暗いのだ。プラクチカに合わせてのストラップを四谷の我楽多屋で探して、ニコンのロゴが大きく入ったグレーのストラップを300円で購入した。なんともチープな楽しみ方である。
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アーガスとプラクチカを比較するとこんな感じ。
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なんだけど、カメラの重さは歴然と違う。アーガスは1030g、プラクチカは790g。付けているレンズは違うにしろ、この差は何だろうと考えてしまう。
結局リケノン50mmf2.8やヤフオクに出すことに。
こんな風にして、少しずつ機材の入れ替えが、私の時々の気まぐれに合わせて進んでいくのである。