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珍品ウクライナ製フィルムを使ってみてそのパトローネの工作精度にちょっと困ったゾ Part-1

珍しいものがあると、すぐ手を出しレしまう悪い癖があって、それでいろんな迷路やドツボにはまってしまう。我ながら困ったものだ。
少し前に、とある中古カメラショーに行った時に、うろうろしていると珍しいものを発見した。
中古カメラは大まかに知っているので、こういう中古カメラショーでは、カメラ以外の周辺機器、周辺資材にどうしても目が行ってしまう。それに私がカメラやレンズで買うものは、L39かM42ばかりで、自分としてのコレクションはほぼ完成している。だから、新たに購入する機材はもうないのである。

じゃじゃーん。ウクライナ製のモノクロフィルムを発見してしまった。それも割合と安い。フィルムの価格高騰にかねてから悩んでいたので、即購入した。フィルムカメラの使用頻度が減っていたので、なかなか使う機会がなかったが、先日1本撮影終了。レンジファインダー機でした。
現像上がりを手にすると、フィルムベースがむちゃくちゃに薄いのである。でも一応写真は写っているのでOKだったのだ。


2本目はミツビシ35mmをつけたフジカST-605にフィルムを装填。何カットか撮っていた。なぜか26枚目で巻き上げレバーが動かなくなり、ストップ。ここはなんかのトラブルだと考えて、巻き戻すことに。しかしこの巻き戻しもうまくいかず。巻き込み終えたと思って裏蓋を開けたら、まだフィルムが残っている。慌てて裏蓋を閉めたが、何カットかはこれでパーである。
ギリギリと異音がでるのも構わず巻き戻し終えて、パトローネ(今の人はパトローネなんて言葉を知らないんだろうなー)を引っ張り出した。
最初のフィルム装填の時から気になっていたのだが、フィルムを送り出すパトローネのスリット部分が紙製なのだ。遮光性に大いに問題があると思ったのだが、まあそういうもんかなー、と大雑把に考えて使っていたのだが。

フジや小西六(サクラ)、コダックはこのあたりにケバのある合成繊維素材を使っていたので、なんら心配はなかったが。さすがにこれは、戦火に苦しむウクライナの物不足を感じてしまう。
もう一つはパトローネの工作精度である。以前は金属製であった。フジやサクラだと手で回してパトローネが分解できたが、コダックはそこが固くなっていて、専用の道具を使わなければならなかったはず。これがこのフィルムではプラスチックなのだ。
なぜこんなことを知っているかというと、昔は100フィートで缶入りフィルムを売っていて、ビンボーなカメラ小僧は適当な長さにカットして(もちろん暗室で)自分でパトローネに詰めて使っていたのである。これでフィルム代がかなり助かった。パトローネは町のDP屋さんでタダでもらえたし・・・。
このウクライナ製フィルムのパトローネはプラスチック製で、やや作りがヤワな感じがする。巻き戻しレバーの噛む部分も弱そうだ。


途中からレンズを替えて、先日入手したミランダ50mmで撮影してみた。M42のメリットですねー。

その26枚目の撮影が出来ず、こんな状況になってしまったというわけである。あきらめてビックカメラに現像出しすることにした。注意点としては、フィルムの長さがちゃんと36枚分あったのか、途中でフィルムが固着して動かなくなったのか、フィルムのパーフォレーションが切れていないか、裏蓋を開けたので使えないカットがある、などなどを書き添えて出すことにしたのである。

現像出しにはフィルム販売店のHPより、このフィルムのテクニカルデータをダウンロードして添付するのを忘れてはならない。作業するのは現場の人なのだから。

ということで、はてさてどうなることやら・・・。

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