優しい嘘は、自分にはつけない。

 明日までは生きていたいけど、来年までと言われたらしんどく感じてしまう。なんて言うか、別に生きたくもないし死にたくもないというような漠然とした思いが混在している、そんな感じ。そう、まさにクラゲのように漂っていたい。生きたいが死にたいの裏返しで、死にたいが生きたいの裏返しだとすれば、結局なにが私の本当の願いなのだろう?中学生の頃から、私はなぜかずっと死にたいと思っていた。死にたくて死にたくて、仕方がなくて。でも痛いのは嫌で。特に病んでいるわけでもないし、家庭にも友人にも恵まれている生活を送っていた。それなのに、終わりを望んだ。根本的に、生きるのに向いてはいない、とその日は結論づけていたけれど。実際、私は生きたかったのかもしれない。その実感を求めていたのかもしれない。生きるだけ生きて、その過程で得られる苦痛を全部取っ払って、喜びや快楽だけを享受したかったのかもしれない。でも、そんな人生はありえないと、絶望した。それだ。それが原因に違いなかった。その瞬間、首を絞められた感覚さえしてきた。ショックだったよね。辛かったよね。悔しかったよね。でも、気づいてしまったんだよね。優しい嘘は、自分にはつけないことに。

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