わたしの通信制大学体験記②~通信制のメリット・デメリット~
わたしは法政大学通信教育部文学部日本文学科に在籍し、五年をかけて卒業した。そのころの記憶を書き留めておこうと思う。
今回は、通信制大学のメリットとデメリット。
まず、メリットのひとつめは、
①能動的な勉強の習慣がつく
通信制は、完全な放置プレイだ。自分から動かないと、誰も何もしてくれない(そもそも大学は通信通学関係なくそういうところでもあるけれど)。学費を納入すると法政通信という冊子が毎月届くが、それと学習のしおりという冊子と合わせて、自分の都合に合わせたスケジュールを立て、レポートを書き、大学に行って試験を受ける、またスクーリングを履修するほかないのである。
自分をしっかりと律することができないと、単位習得は難しいと思う。ただ、試験に合格したり、レポートが通ったりしたときの達成感は何ものにも代えがたい。これを繰り返していくと、自分に力がついてきたことがわかり、いろいろな方面に興味が向き、自然と勉強が好きになれると思う。
また、勉強の習慣がつくということは、今後の生活に必ず活きてくる。特に仕事をなさっている方々には、役立つ武器のひとつになるだろう。それ以外の方々でも、生涯学習の意義は確実にある。
②大卒の資格がもらえる
これは言わずもがな。資格がないと受けられない試験、就けない職業があるため。
③時間を有効に使える
わたしにはこれが一番のメリットだった。講義による拘束時間が少ないので、自分の好きなように時間をマネジメントできる。
仕事や家事に忙しい方々でも、勉強ができる大きなチャンスとなるはず。
まだいくつかメリットはあるけれど、とりあえずはここまで。
デメリット
①人間関係が作りにくい
今はSNSを使いこなしている若者が多いので、やりようによってはこの問題はクリアできると思う。
わたしは引っ込み思案なので、スクーリングに出るだけでは友人はできなかった。
これから通学を検討されている方々には、ぜひ友達を作ってほしいと思っている。
②勉強は、通信教育だけでは足りない
これはわたしが感じたこと。
文献を読んでレポートを書いて試験を受ける、というルーティンだけでは学問の入り口にようやく立ったかどうかという感じである。
自分で勉強した内容を深めていく努力と、できればスクーリングに積極的に出席する根性は必要だろう。今コロナ禍で実情がわからないが、先生の話を聞くことで理解が深まる部分はとても大きい。対面授業は必要なのだ。
わたしは事情があって語学以外のスクーリングをメディアスクーリングで履修してしまった。今それは間違っていたなと後悔している。
③就職のサポートがない
法政大学にはキャリアセンターという施設があるのだが、これは一般の学生しか利用できない。
高卒直後で通信教育部に入学した方々は、これがネックになると思う。
基本的に通信制大学は、働いているひとが勉強するために存在するというコンセプトのもとにある。そのせいもあるのだろう。
大学にはぜひ通信教育の学生にも門戸を開いてほしいと願う。
ざっと思いつく範囲で挙げてみた。
これからは自分の体験記をつらつらと書いてみようと思っている。