女性の内面経験値が評価されるドラマ〜スミカスミレ
2016年のドラマ「スミカスミレ」の感想
当時、桐谷美玲ちゃん可愛いとか思いながら視聴していたので、記憶は曖昧ながらも2回目の視聴。女性を内面の経験値で評価してくれるドラマだったので、当時も感情移入しやすいドラマだったけど、今回町田くんファン目線で観ると、真白(町田くん)の仕草がやたら黒沢とかぶって、気づいたらへんにゃりした顔でみてた。
相手を気遣って、口ではなく額にキスしたり、腕をにぎり締めた手をほどかれての別れだったりは、演出の範囲なんだろうけど、バレンタインチョコを食べる表情や、好きな人を抱きしめる時に首に回す手は、これは町田くん自身の仕草なんだなって。
1番笑ったのが、カバンを投げて駆け寄るところ。赤楚くんとのインスタライブでも、黒沢と町田くんの共通点はカバンを放り投げがちなところって話してた。黒沢が町田くんだから、黒沢はカバンを投げるなんて話だったけど、なるほど、真白も投げてましたとも、黒沢ばりに。
これはネタバレになるんだけども、最終回でスミレが松坂慶子さんの姿でお見合いの席に飛び込んで告白するところ、声出して笑っちゃった。周囲がドン引きする中、真白が喜んで手を繋いで走り去っていく絵が、脳裏に焼き付く衝撃度。
「美女と男子」でも大勢のファンや報道陣の前で向坂(町田くん)が仲間由紀恵さんの手をとって走り去ったシーンはドキドキしたけど、それをはるかに飛び越えた。
真白のお見合いの相手の女性も、桐谷美玲が飛び込んできたらすごい不愉快な気持ちになっただろうけど、70歳のお婆ちゃんと手を取り合って飛び出していったのみたら、まあ、普通、お見合い相手は「こいつと結婚しなくて正解、今の段階でわかってよかった」って自尊心を傷つかれずに済んだのではって、結果よかったと思う。
真白が70歳の姿のままのスミレでもプロポーズしたことは素晴らしいと思う。
昔バラエティ番組で、いろんな年齢層の女性グループと2組の男性グループでそれぞれ合コンをしたモニタリングのような企画があった。1つ目のグループは日本人男性グループで、2つ目は在日の欧米の男性グループだったかな。日本人男性たちは、やたら女性たちの年齢を知りたがり、聞き出そうとする。それまでチヤホヤされていた見た目よりずいぶん年上の女性が、年齢を知らせた途端に男性たちから距離をおかれ、若い女性の方に皆が関心を示すというもの。それに比べ、欧米男性グループは、女性の年齢を聞いた後も、変わらず接するという結果に。欧米男性の方が、年上の女性ほど経験値があるものという考え方で接するという解釈だった。
もちろん、バラエティにヤラセはつきものだから、この結果が全てではないけど、以前から日本人男性は、自分に自信がないからなのか、自分が優位に立ちたいのか、自分より若い女性を恋愛対象にする傾向があるみたいな話を聞いたことがある。
実際私も、若いというだけでチヤホヤされたことがあった気がする。その時は、私は今よりもっと中身が空っぽで、若いことを優位に思ってた馬鹿な奴だったよ、本当。
今も若いっていいなって思う。でも年齢を重ねてきたことを恥ずかしいと思うのは、絶対違う。だから、真白がお婆ちゃんのままでもスミレを選んでくれたのは、全女性に対する肯定であるし、それを町田くんが演じてくれたのは嬉しい。
私も背筋を伸ばして、内面経験値を積みながら、堂々と歳をとっていこうって、前向きになれたドラマでした。