極楽トイレ
先日、とうとう便座の温めスイッチをオンにした。
ここしばらくずっと、冷え冷えのプラスティックの座面に、ひーーーとか思いながら座っていた。これがよそのトイレだったら怒りが湧いてくるかもしれないが、スイッチを入れていないのは自分なので特に腹は立たない。
しかもトイレでは「ひーーーー」より「排泄している安堵感」が上回っているので言うほど辛くない。暖かい便座なのに排泄ができないトイレよりよっぽど良い。
しかし「ひーーーー」<「排泄の安堵感」の「<」が「≦」になり「=」になってもはや「>」である、みたいな状況になって、とうとう温オン。四段階ほどある温さの一番低いやつ。ぎりぎりヒヤってしないやつ。
これが、もう冷え冷えになじんでいた私のお尻にはまるで天国。ほのかな暖かみを最大限に感じ取って、座るだけで極楽。湯船級のぬくもりに感じられる。
こうして私はお風呂に入るより簡易的に極楽浄土を味わう方法を編み出しました。