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【乳がん】職場復帰への道のり②プロに相談した。
10月から職場復帰をして
週に1回から2回程、出勤している。
つい先日、夫側の親戚のお葬式があり、
お休みをしましたが。
体調はまずまず、
疲労はするけど出勤数が少ないので
休んでいる間に回復できる。
体調不良でお休みはせずに出勤できている。
眼科のクリニックのお仕事は
午前中約4時間ほど。
他の科に比べて緊急性は低い患者さんが多い。
風邪の人などは基本的にはいないので、
抗がん剤内服中の自分としては
感染リスクは他科に比べると少ないと言えるのかな。
その代わり眼科特有の“検査“が多い。
視力検査や眼圧検査(風をプシュッと当てるあれ)
視野検査や散瞳検査、OCT(眼底写真を撮る検査)などなど…
基本的に立ちっぱなし、
入れ替わり立ち替わり来院される患者さん
一人一人に指示通り検査をしていく。
自分的に一番神経を使うのが
患者さんとの関わりだったりする。
流れ作業的に仕事をする人もいるけれど
少し時間をとって話を聴くと、
色々と大事なことを話してくれることも多い。
病気の事は分かりずらいかなと思うので
例を出すならば…
「おじいさんが今度入院するから
お薬多めに欲しいと思ってて…」
自分が患者だったら先生にその旨伝えて
多めにもらうけど。
意外と言いにくいと思っている人も多い。
そんな時はカルテにその情報を記入したりなんかして
先生と診察の時に相談できる様にする。
そんな調子で一人一人に親身に気を使うと
4時間でも結構へとへとになってしまう。
副作用のうっすら倦怠感もあると思う。
でもまあ何とかできるな…くらいのこの感じ。
実は抗がん剤中(点滴ドセタキセル2回目くらい)に
1日復帰したことがあった。
この時の正直な感想を↑
ここには書かなかった気がする。
久しぶりの職場、やり方がかなり変わっていた。
スタッフも変わっていて
頼りになるベテランのスタッフが入っていた。
(これは安心!)
その日はやや忙しくて、
検査を回すのにゆっくり教わるというよりも
もう自分も歯車になって動かないといけない感じだった。
でも基本は一緒なのでまあまあ動けた。
できるところは
どんどん任せてもらえた。
(と、いうかやらないと回らないから。)
元々いたスタッフに
この人(理由ははっきり覚えてないけど)
やりずらいから代わりにやってくれない?
と言われた。
カルテの内容を見ると、
(まあ出来そうだな)
という内容だったので交代して対応した。
その日はぐるぐるめまいもして
当時ドセタキセルの副作用で身体も重くて
かなり疲れた。
職場では動けるじゃん!
次はどうする?と言ってくれた。
素直にそう言われて嬉しかったけど、
やりたい気持ちももちろんあるんだけど、
私はもう少し落ち着くまで
ごめんなさいと伝えた。
この時の正直な気持ちは、
私を前みたいに頼りにしすぎないで!
復帰初日に他スタッフのフォローまで
(したけど)気持ち的にできないよ。
動けたけど前とは全然違うんだよ、
身体がやっぱり辛いよ。
頼りにしてもらえて嬉しいけど、
身体が追いついていない。
みんなに辛いとわかって欲しいけど、
配慮されすぎて休んでと言われるもの嫌だ。
復帰するにあたってこのあたりが
すごくすごく不安でした。
ふとがんセンターのチラシコーナーに
“就労相談“のお知らせを見つけた。
保健師さん、労務士さんと
就労について相談できるという内容だった。
私のこのざっくりとした不安でもいいのかな。
一旦チラシを持って帰って、数日にらめっこ。
意を決して電話をしてみた。
そうしたら拍子抜けするくらい
無料で相談できますよ!と
相談する日程が決まった。
通院しているがんセンターにある
“がん治療相談センター“に向かった。
過去に地域連携の説明を受けた時に行ったことがあった。
そこに保健師さんがいて、
労務士さんはリモートでお話をする感じだった。
労務士さんとは
社会保険や労働保険の手続きや給与計算、労使トラブルなど
人事・労務管理に関する業務を企業や事業主に変わって処理をしたりコンサルティングをしたりする。(社労士、社会保険労務士)
Q、頼りにしてもらえて嬉しいけど、身体が追いついていない。
みんなに辛いとわかって欲しいけど、配慮されすぎて休んでと言われるもの嫌だ。このようなモヤモヤとした不安がある。
→同じように悩んでいる方は多い。
特に医療従事者はがん患者に接したことがある人が多い。
(確かに眼科クリニックでも
がん治療中の人は接したことがあるなあ。)
その分“あの人も大丈夫だからあなたも大丈夫だよね“
と言ったように
がんの治療や副作用や経過は
本当に人それぞれ違うのに、
心配されすぎない傾向がある。
なるべく正しく今の現状を知ってもらうことが
まず大事になってくると思う。
→☺︎
なるほど、と思って、職場復帰の前にお手紙を書いた。
まあ隠しても仕方ないのかと思えて、
今の治療と現状、こんな風に思っていて欲しい
という内容で書いてみた。
ご無沙汰しています。
去年の10月からお休みしています。
急に決まった入院だったので挨拶もできずに
長くお休みになってしまい、申し訳ないです。
私のことを知らない人もいると思いますが、
お時間ある時にぜひ読んでいただければと思います。
医療従事者はがん治療している人に接したことがある方が多く
副作用や治療は人によって様々なのですが、
必要以上に心配をされたり、反対に配慮されなさすぎたりすることが
“あるある“だそうです。
その為、正しく状況を知ってもらうことが大事と
アドバイスを受け、こうやってお手紙を書いています。
2023年 10月手術
11月抗がん剤治療 点滴(AC、ドセタキセル)
〜2024年5月まで
2024年 6月放射線治療
7月内服薬(抗がん剤1年、ホルモン治療10年)
乳がんは10年再発がないとやっと完治になります。
今の治療の困りごと
・抗がん剤(TS-1)1年間
吐き気、下痢→対症薬を飲んで対処できている。
調子が悪いと追いつかず症状が出てくる時もある。
・ホルモン治療(タモキシフェン)
女性ホルモンを餌にする癌だったので女性ホルモンを止めるような治療です。ホットフラッシュや倦怠感、更年期障害のような症状があります。日に日にマシになっています、慣れて?くるようです。
・注射によるホルモン治療(リュープリン)
3ヶ月に一回お腹に注射します。5年間
現在は金曜に受診していて、次の日まで悪心が強いです。
この日の次の日だけは出勤できないかも、と思っています。
・倦怠感
前よりはまだ疲れやすいです。
がんの病態として、簡単にいうと通常の細胞のバグが起きて
自分の細胞を攻撃している状態という感じです。
以前の私は子育てとの両立で疲労は取れず
3ヶ月に一回くらいのペースで熱を出していました。
がん細胞のせいで起きていたと思われます。
現在はそのがんは手術で取っているので
基本的には治療の副作用によるダメージだけです。
うまく伝えるのは難しいのですが、
“大丈夫なんだけど、前みたいに大丈夫じゃない“
という感じです。
こんな治療や副作用があるんだと
知っていてくれるだけでも大変心強いです。
10月から少しずつ復帰する予定です。
ご迷惑をおかけするかもしれませんが
よろしくお願いいたします。
note節がめちゃめちゃ出てますね。恥
感染しやすいとか書きそびれたけど
自分で気をつけます!と上司には言いました。
あとは手書きで
心配をおかけして申し訳ないということと
感謝の言葉も書きました。
その他にも、労務士さんから知った情報
先生からの意見書の作成することもできる。
→例えば1時間に一回は座って休憩できるようにしてくださいとか
重いものは持たせないようにしてください
みたいな感じで先生からドクターストップみたいに意見書を書いてもらって不安なく働けるようにする。
→☺︎私はどう思ったかというと、自分で伝えれればいらないとのことだったのでお手紙と直接口頭で伝えました。
そこまでの配慮を意見書で提出すれば、休ませてもらえると思うけど
業種的にそんなこと言ってられないよね、というのが私の感想。
主治医にも話したら、うーんそうだよね。と苦笑いしていた。
労務士さんによる事業所との面談
労務士さんが直接職場へ来て休むスペースはあるか
環境をチェックをしたり、
労働者の代わりに気をつけて欲しいことや
体の不調を伝えてくれることもしてくれるそう。
ウィッグで暑くなるなら頭を一回ふけるようにしてほしいとか
ない胸の方に入れたタオルを交換する場所はあるか?など
この労務士さんプロすぎる…!
なんでこんなにがん患者のマイナートラブルわかっているの!
と話を聞いていて感動した。
結局私はお手紙作戦だけ実行しただけだったんだけど、
この就労相談をして一番泣けたのが、
私の味方はこんなにいるんだと思ったこと。
だって休ませてくれるように意見書を書いてくれる先生がいて
面談に来てくれる労務士さんだっている。
結局それは利用はしなかったけど、
勇気をもらえて、踏ん張るきっかけにもなった。
前回にも書いたけどケモブレインぽい頭で
悩みや不安がモヤモヤと
とっ散らかっていて漠然としていたのが
人に相談してノートに文字で書いたりして、
整理整頓して、心が落ち着いていったのも感じた。
就労支援だけでなくても、
漠然とした苦しみや悩みなんかも
“がん治療相談センター”を利用してみるもの
いいかもしれません。