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3)農場の卵入れ

卵をいれてくださいな
いっぱいいれてくださいな

にわとりのたまごを
にわとりのカゴにいれるのは
なんから微妙な感じがするが
だからいっぱいがいいんだな
と、納得したりする

*****

北野天神さんで古物商の藤井さんと出会った。
このカゴはそこで求めた。

藤井さんは世界中を旅したひとだった。
行ってみたいと思ったら
矢も盾もたまらず飛んでいく。
北でも南でも寒くても暑くても。 

お金がなくなったら現地で働く。
ドイツでもアメリカでも日本食堂で働いた。
お仕着せの着物がしんどかったそうな。
ギリシャでは語学学校へいったが
全然覚えてないらしい。

東南アジアの国境越えの際に
知り合ったひとから
怪しい荷物を預かってしまって
どうなるか、とドキドキした話には
こちらもドキドキした。

古物商になってからはイギリス買付が多くなり
船便コンテナにいっぱい買い付けてたとか。
出身地が堺市だと聞くと
ああ安土桃山時代から世界を相手にしてきた
堺商人のDNAなのか、と納得したりする。

お話はヒョイヒョイと時空を跨ぐので
なかなかうまくまとまって理解ができないのだが
だから面白くて
だから毎月北野天神に通って
古道具屋の見習いをしつつ
その続きのお話をたのしみにしている。

《ふびんやの添え書きシリーズ3》


読んでくださってありがとうございます😊 また読んでいただければ、幸いです❣️