音としての言葉に鈍感になってきてはいないか、
と今は亡き天野祐吉さんが言っていた。
その響きから背後にあるものを推し量る能力、
何気ない言葉のなかに潜む意味を汲み取るちからがなくなってきているのではないか、と。
かつての「つまらん!おまえのはなしは つまらん!」というCMのコピーには、そんな警鐘の意味あいもあったという。
言葉の持つイメージやニュアンスをを大切にしないで、ただ意味を正確に伝えようとして言葉を重ねる会話は面白くない、と。
そんなふうにしてだんだん言葉が痩せてきたのだと天野さんは力説する。
言葉の持つイメージにはかなりの個人差があって、そのひとの体験や精神遍歴に左右されるのかもしれない。方言の持つ味わいをかんがえれば、地域差もあるだろう。
それでも、下にあわせるのではなく、上にあわせるという発想でいかないと豊かさは望めないように思われる。
つまらんはなしばかりを聞かされるのは、いささかつらい。・・・と言いながら、自分もつまらん話をしてしまったりもするのだが・・・。
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