3月のこと
東京の上大崎の
ギャラリーランクスアイさんの
グループ展「猫科の動物たち」に
参加させていただくことになった。
期日は3月20日から4月2日まで。
昨年はコロナ禍の影響で6月だった。
今年もオミクロン株の影響が心配されることだが
お手紙には「前向きに」という言葉を添えられていた。
京都に転居してもお付き合いが続いて
ありがたいことだと思う。
京都で思うように進まない文袋の日々があり
ここが突き当たりで、終わるのか、
と思ったりしたけれど
居場所がまだあったんだなと
思わせてもらっている。
長く生きてきて、これまでよりも
これからのほうが短いのだと自覚している。
結局、自分はなにをしてきたのだろう、と
ふっと手のひらを見つめるような時間がある。
うまくいかなかったことばかりが浮かんで
風呂場で泣くような時間。
老いは当たり前の日々から
手厳しくいろんな能力を奪っていくから
どうしようもなく情けなくなってしまう。
華やかに活躍して実りを得ているひとたちの
明るい日々の情報もたくさん舞い込んできて
それに比することは愚かしく
その影の努力を思えば
実に不遜なことであると知りつつも
こころはへたりこむ。
まあ、そんなポンコツな感じであったところへ
3月に予定が入って
7月も、と言ってもらって
だんだん背中が伸びてきている。
憂鬱なのは寒さのせいさ、と
うそぶいて
猫科の動物のことばかり考え始めている。
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