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着物は 懐かしい春の香り

をとめ達 座敷で着付けし はしゃぎ声 (4)

今日は、3月3日桃の節句。昔の乙女達は、着物を着て集まったのかなぁ。

昨日は、お世話になった先生の最終講義があり、久しぶりに母校の大学へ里帰り。
大学は、いよいよ卒業式シーズン。私は、着物が好きだったので、大学の卒業式は母から受け継いだ振袖に袴、大学院の修了式は訪問着を着ました。友人の中には、着物をリメイクした洋服をきたり、研究地にちなみ、着物をから作ったアオザイを着たり、ここ一番、思い思いの装いが、とっても華やかでした。
近々、卒業式をむかえる知人の息子さんの大学では、男性全員、袴なのだそう。
こういうときに着物を着よう!というのは、とてもいいことだなぁと思います。

母校では、儀式後、卒業生を祝い送り出す祝賀会「いってらっしゃい」や謝恩会と続くのですが、入学式の頃の幼さから、様々な学びや体験を通じて成長し、晴れて社会へ巣立つ学生たちの振袖、袴姿をみて「蛹から蝶になったようですねぇ。」と喜ばれる先生。卒業生に囲まれ、盃を片手に頬を赤らめ、始終嬉しそうに楽しんでおられたお姿が目に浮かびます。
一方で、卒業式の袴姿のといえばブーツ。これはどうやら「ハイカラさんが通る」の影響もあるようですが、先生は、そうした姿は邪道、袴の時は草履でないと!とすごくこだわっておられたのが印象に残っています。

祝賀会「いってらっしゃい」の記念撮影 懐かしい先生方や先輩・仲間たちの顔が…

そういえば、大学時代には、茶室を学んで、茶席を手作りして、着付けも学んで、みんなで浴衣を着て、七夕を楽しむお茶会を催したこともあったな。
あの頃、環境や文化、社会のこれからのあり方を考えながら、「コト(行い)」のデザインをたくさん体験させてもらいました。ふりかえると、なんとのびやかで、おおらかで、あたたかな環境で学ばせてもらっていたんだろうと、心にあたたかなものと感謝がよみがえります。

浴衣を着付けて楽しんだ「七夕会」

コロナ禍以降、雪国などでは、成人式を春に行う市町が増えてきました。
先日、学生に、成人式は何を着るの?と尋ねると、着物以外、何を着るんですか?と、逆に質問されてしまいました。それくらい、成人式だけは、しっかりと着物の文化が根づいているのですね。
着物を着たという思い出が、その時の行い「コト」や雰囲気「バ」にも重なって、懐かしい春の香りを連れてきてくれた気がします。
また、この懐かしい春に、同窓生で集えたらいいなぁ。
ちなみに、まもなく文文先生の御命日。お墓参りに、と思っています。


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