恨まれることさえ出来ない、そんな風になりたくない
はろーどうも、ぱやです。
別にライブレポではないんだけど、
ELLEGARDENのことを書こうと思う。
エルレの名前はどこかで知ってはいたけど
ちゃんとした出会いは確か中学3年の頃。
当時お付き合いしていた方が
『ELLEGARDENが好き、
オススメはスターフィッシュと風の日』
と言っていたため、
単純な少年ぱやは兄貴に懇願する。
ぱ『ELLEGARDENのCD持ってない?
風の日とかスターフィッシュって曲が
聴きたいんだけど…』
兄『お〜エルレね!
かっこいいぞ〜、聴いてみ聴いてみ』
スッ
俺の話聞いてた??
わあ、いい曲ばっかり。
じゃねえのよ。
いや、そうだけどそうじゃねえだろ。
スターフィッシュと風の日だっつってんだろ。
ってかお前どんだけコアなとこ借りてんだよ。
(このあと無事にベストアルバムを借りました)
というわけで僕がいちばん最初に聴いた
エルレの曲は
(Can't Remember) How We Used To Be
です。大好きですね。
当時、英詞なんて一切意味わかんなかったのに
『英詞聴いてる俺かっけぇ〜』
とか思いながら聴いてたのも良い思い出だし、
このあとお付き合いしてた方に
散々な目に遭わされた挙句フラれたエピソードも
含めて伏線回収的に好きです。
和訳見ると
「いや、めちゃくちゃ強がってんじゃんw」
ってなるよ、僕にとっちゃただの失恋ソング。
とまあそれがきっかけで爆速でハマり
中3の終わり際はエルレばっか聴いてた。
すげーかっこよかった。
よくわかんない歌詞も沢山あったし
英詞なんてもっとわかんない。
でもすげーかっこよかった。
そんな僕を見て兄貴が言う。
兄『けどこの前解散しちゃったんだよな〜』
※正しくは活動休止
は?
え、なんで?
メンバーの不仲?そうなの?
まあ激しいバンドだもんな…なんかわかるわ…
仕方ないか…せっかく好きになったのにな…
その後僕の人生はどんどん進んでいく。
色んなアーティストを聴いたし、
好きな曲もどんどん増えていく。
もちろんその中にはエルレの曲も。
ここで思い出をひとつ。
高2の文化祭の日。文化祭が終わって
みんなが後夜祭を楽しむ横で
サッカー部はグラウンドダッシュ50本という
地獄のトレーニングをやってた。
僕もチームメイトもなんで今日?
という感じで気分も乗らず、
キツすぎて吐いちゃうやつまで出てきて
もうだめだ、しんどい、きつい、やめたい、
最悪の空気感で満たされまくったその時
誰かが生徒たちのテンションを上げるために
BGMでも流そうと気を利かせたのだろうか。
校内放送で学校中にMissingが流れた。
もちろんグラウンドにも。
イントロ鳴った瞬間にサッカー部のメンバーに
士気が戻ったのを感じた。誰かが叫ぶ。
『っしゃぁぁぉ!!!いくぞおおおおお!!』
『走り切るぞおおおおお!!!』
『うおおおおお!!!!』
そのあとみんな力が戻っちゃって、
僕も吐く寸前だったのに身体が軽くなって、
インターバルの間は皆で歌ったりなんかして。
まじで音楽の力ってすごい。
意識朦朧、限界寸前の身体、
そんな状況でも馬鹿みたいに綺麗な夕陽。
グラウンドを走るチームメイトの背中。
上がり続ける士気、皆の声(ほぼ雄叫び)
そこに大音量のMissing。
たぶん今思えばめちゃくちゃ青春だった。
Missingが終わってしまったら次はジターバグ。
さらに士気は上がって、
結局全員走り切れちゃったんだよな。
なんなら最後タイム上がってたんじゃね。
なんってバカなエピソードですこと。
目頭が熱くなっちゃうね。
そんなこともあってか、
僕の高校ではエルレ知らないやつはいないぐらい
人気だったよ、もう活動休止してたのにね。
そして大学に入り、
ライブに行くことを覚えた。
でももうエルレはいない。
たまらなくなって昔のライブ映像を観た。
でもやっぱりもうエルレはいない。
もう2度とエルレをライブで観ることはない。
悲しいけど、仕方ない。
細美さん自身はその後も活動はしてたけどね、
the HIATUSとか、MONOEYESとか。
でもやっぱりエルレじゃないんだよね。
the HIATUSは当時チラッとだけ聴いたけど、
なんとなく違うなと思って聴くのやめた。
(で、最近また聴いたらかっこよかったわごめん)
MONOEYESはちょっとハマった。
なんでって曲がエルレに似てたから。
こんな曲書くなんて、
細美さん本当はエルレやりたいんじゃないの?
でもまあ色々難しいんだろうなあ
と思いながら、
でもずーーーーーーーっと
エルレ復活しねえかなあって
友達と何度も話をしたし、
いまだにエルレのコピバンを
組む人だって沢山いた。
毎年9月9日にはみんなが揃って
No.13の日だ!なんて騒いだり。
死ぬまでに一度でいいから
エルレのライブに行きたい。
エルレのライブが観られるなら
その日死んだっていい。
本気でそう思ってた。
僕の人生のひとつの大きな夢だった。
自分ではどうにもならない夢。
そして恐らく叶うことはないであろう夢。
そんな願いを抱えて、10年。
忘れもしない2018年5月10日。
え?エルレ復活?
ZOZOマリンでライブ?なに?夢?
叶うかもしれない…夢…
まじで泣きそうになりながら喜んだ。
まあ結局ライブは当たらなかったんだけど。
そのときはブラック部署での
社会人一年目だったので
マジで毎日キツくてキツくて、
精神的にも削られまくり、
今にも倒れそうな毎日だった。
『でも、エルレが復活した。
いつかライブに行けるかもしれない』
そう思うだけで力が沸いてきた。
あの日グラウンドを走り切った時と同じ力が。
で、その後もライブが
告知されるたびに応募してみるものの
まあ外れるわ外れるわ。
しかも大阪全然来ないし笑
なんだよ!!結局行けねえじゃん!!!
と思ってたらコロナ大流行。
っっざっっっけんなよ
いつになったらエルレが観られるんだか…
復活したけど新曲出すわけじゃなさそうだし、
もしかしてまたすぐ居なくなっちゃうんじゃ…
YouTube配信観たり、
ZOZOマリンのMake A Wish映像観たり…
もうこっちは準備万端なのに…
はい時は流れて2022年。
やっと声出し無しでライブが
できるぐらいになってきて〜
エルレがライブハウスツアー発表。
まさかの当選。
Zepp Osaka Bayside
うおおおああああ!!!
え!?!うおおおお!!!!
ひとりで声出してこんぐらい喜んだよね。
来る11月29日。
SEが鳴り、手拍子とともに
せりあがる髑髏。
メンバーがステージに立つ。
『ELLEGARDENだ…本物だ…』
あとはもう大号泣。
生きててよかったってこの日ほど
思った日はないかもしれない。
大きな夢が叶うっていう体験を
したのは初めてだった。
あと個人的にすごく嬉しかったのは
(Can't Remember) How We Used To Be
をやってくれたこと。
細美さんはクソみたいな曲って言ってたけど笑
その後は新アルバムのツアーも当たり、
舞洲の野外ライブも当たり、チケ運絶好調。
どれもこれもすげー楽しかった。
最高だよ、エルレがこんなにも近くにいる。
新曲出して、ツアー回って、フェスに出て。
10年分、もう15年になるか、
その分の思いをここ1年ぐらいで
一気に爆発させてる感じだ。
俺はお勉強はそれなりに出来る方だけど、
いい子ちゃんのフリしたウジウジのナヨナヨで、
中途半端なすげーダサい奴だった。
でもエルレ聴いてるときだけは
バカなクソガキでいられたし、
なんかわかんないけど、強くなれた。
『俺たちとかお前らみたいな
どうしようもねえ馬鹿は〜』
って細美さんはさらっと言う。
お勉強云々関係なく全員に。
それがたまらなく好き。
俺もたまにはバカなガキで居ていいんだよな。
って前向きに思える。
おらぁ!やってやるよぉ!って気持ちになる。
あと女の子のキャーーに対して令和のこの時代に
『うっせぇよ、ブス。』
ってマイク通して平気で言う。
そして言われた方はンギャァァって喜んでる。
細美さん以外には絶対できないと思う。
本当に復活してくれてありがとう。
ライブしてくれてありがとう。
これからも俺の青春であり続けてください。
で、
観ました?
Lost & Found。
いいから黙って観てくれ。
といっても2時間の淡々とした
ドキュメンタリーだから意外と感動ポイントが
わかんなかったりするだろう。
以下ネタバレを含みますのでご注意。
前半はエルレが始動してから
活動休止に至るまでの話。
貴重な映像ゴロゴロだよ!
驚きだったのは、細美さん自身に
最初そこまでやる気がなかったこと。
一回ぐらい歌ってみるかあみたいな。
そしてギャンブル負けて借金作って、
一時行方不明になったり、
アメリカ行っちゃったり、
本当に奇跡的に出来たバンドなんだなあ。
本格始動してからは
「絶対に誰にも媚びないし
誰の言うことも聞かない」
というスタイルで黙々と
ライブばっかやってたらしい。
細美さんのこと信じられる理由のひとつだよな。
「俺は誰の言うことも聞かないよ」ってね。
ドキュメンタリーにはないけど、
ある時あまりにも当時のエルレのライブが
過激なもんで客席に勝手にセキュリティ入れた
ライブハウスがあったんだよね。
で、それに気づいた細美さんは
途中でライブ止めて裏に行って
スタッフ?たぶん偉い人にマジギレして
客席の外にセキュリティ出させた。
で、観客に向かって
『そこはお前らの場所だからな。
誰にも邪魔なんかさせねえよ。
お前ら自分の身ぐらい自分で守れんだろ。』
多分そんなことを言ってた時があったと思う。
かっこいい。
そんなの危ないとか言われるかもしれないし、
もしかして正義とは程遠いのかもしれない。
でも、かっこいいと思う。
そしていかにも細身さんらしい。
当時のバンドは調子よかったみたいだけど、
勢いがありすぎて、細美さんはあるときから
もっと激しく、もっと刺激的に、
ってその方向性にばかり向かって
曲を作っていってしまったらしい。
『自分の健康やら時間やら好きなものまで
何もかもを犠牲にして、その全部を
錬金術のでっかい釜に放り込んで燃やして
ようやくコロンと小さい石が出てくるみたいな
そんな作り方をしていた。
少なくとも俺の才能ではそうでもしないと
ELEVEN FIRE CRACKERSっていう
アルバムは作れなかった』
ニュアンスだけど、
ドキュメンタリーの中でそんなことを言ってる。
だからあのアルバムはとんでもなくぶっ飛んでて
今にも爆発して消えてなくなっちゃいそうな
そんな魅力があったのかあ、と今になって思う。
で、そんな捨て身の
制作スタイルが続くはずもなく
バンドに限界がきて、活動休止。
切り出したのがウブさんだったてのが
なんかわかるよね。
ウブさんがすごい苦しみながら
言ったんだろうなあってなんか想像ついた。
ゆういちさんが話し合いの途中で
吐いちゃったのも想像ついたし、
高橋さんはスタッフと一緒になって
細美さんを攻撃する側に回ってしまった、
それをすごく後悔してるっていうのも
なんだか絵面が浮かんだ。
活動休止寸前のエルレは
細美さん対3人、みたいになってたらしい。
そんなバラバラで過酷な状況で制作して
ライブやってたんだってさ。
そりゃ壊れちゃうよ。
だからこそかっこよかったんだろうけど、
壊れるべくして壊れちゃったんだなあ
っていうのがよくわかった。
単なる不仲とかそういうのじゃない。
細美さん1人が天才で、他の3人がそれに
ついていけなくなって、仲も悪いし、
じゃあもうやめようぜ、
ってぐらいのよくある話だと思ってたけど
そうじゃない。
友達から始まったような
悪ガキが集まってすげえ頑張って、
魂燃やして活動してそれが報われて、
でも限界がきちゃって上手くいかなくなって…
頑張りすぎてわけわかんなくなっちゃう
っていうアレだと思う。
経験ある人もいるんじゃないかな。
エルレって無敵のバンドだと思ってたけど、
当たり前だけど普通の人間がやってんだよな。
細美さんも繊細な部分はあるし、
迷ったり悩んだり落ち込んだり
してたんだなあと思う。
そのあと細美さんは
the HIATUSとか組んだりしてたけど
めちゃくちゃ苦しかっただろうな。
最初はエルレみたいな曲だけど
ちょっと違うみたいなものを作ってたし。
MONOEYESはそう考えると
エルレの準備段階みたいなもんだったのかも?
そう考えた方がなんとなくしっくりくるんだよな
というのもエルレの新アルバムが
結構MONOEYESっぽいんだよね。
ぶっちゃけ最初聴いた時は
アレ?って思ったけど、まあそりゃね、
ELEVEN FIRE CRACKERSの
続きとして聴いちゃだめだ。
そこはちゃんと一旦切り離して
考えないと勝手に温度差感じちゃうことになる。
エルレはなんにも変わらずに
戻ってきたわけじゃないんだよね。
メンバーそれぞれが少しずつ
変わったり成長したりして帰ってきた。
だから細美さんもこういう曲を
書きたいから書いたし、
メンバーもそれをカッコいい、
これでいこうってなったんだと思う。
本当に初期のエルレとかも
こういう雰囲気の曲あるし
そこから考えればなんとなく
通ずるものはある気がする。
話はドキュメンタリーに戻りまして、
活動休止中の間の話とか、
みんなやっぱりエルレのことを
忘れた日はなかったって感じだった。
(現に高橋さんは言ってた)
観てて結構苦しかったな。
エルレとしてもう一度やりたい、
でもどうしたらいいかわかんない。
また同じことになったらどうしよう、
とか、色々あったんだと思う。
本当にメンバーみんなエルレが好きで
すごく楽しかったんだろうな。
モチベーションの差が生まれたってのは
本当だったんだろうけど、
お互いやりたいこととか言いたいことを
上手くぶつけられなくなったり、
細かいことの積み重ねが、
無数の要因が凄まじくからみあって
ああなってしまったんだなあ。
そしてワンオクのTakaが
細美さんに声をかけたのが
再始動のきっかけになったらしい。
だからエルレ復活ライブの
オープニングアクトがワンオクという
意味わかんない構図になったのね。
Takaすげえよ、まじでありがとう。
本当にスターだ。
ここまでの紆余曲折を全部観たところで
復活ライブ、ZOZOマリンのSupernovaの
映像に切り替わるんだけど
細美さんが歌い始めた瞬間、僕の涙腺は崩壊。
僕らが単に10年待っただけじゃなかった。
一度壊れたバンドが帰ってくるって
そんな簡単なことじゃなくて
どうしようもない苦しみの中
もがいてもがいて、10年かかった。
乗り越えてきたんだよなあ、エルレも。
このキツくて苦しかった10年。
『たかだか活動休止ぐらいのこと、例えるなら
大学3年を一年間海外で過ごすぐらいのことで…』
『これが最後じゃないからね』
細美さんがそう言い残してから10年。
そんなもんじゃなかったでしょ、
もっと大変なことが沢山あったのに、
強がってたんだろうなと思う。
本当に帰ってきてくれてよかった。
とまあ今も思い出し泣きしながら
これを書いたわけだけども。
とりとめもなくたくさん書いたな。
まあそれぐらい好きだったのよ、
ELLEGARDENというバンドが。
こんなにもライブに行けて幸せだ。
エルレのライブは本当に元気になる。
エルレのライブってさ、色んな曲で
みんな大合唱になんの。俺それすごい好きでさ。
細美さんの声聴こえねえよって人の
気持ちはわかんなくはないけど、
なんかすげえ好きではあるんだよね。
まあ全部歌ったりしないようには
してるんだけど…
こないだの舞洲の風の日とかも
みんな歌っちゃって楽しかったなあ、
って思っちゃうんだよなあ。
そして毎度毎度
『はぁー、楽しかった、
ありがとうな大阪、またやろうぜ』
って細美さんが小学生が
明日も遊ぶ約束するみたいに言うもんだから
おう!またな!みたいな気持ちになる。
ライブ終わりの寂しい気持ちが
エルレの時は不思議とない。
またひょこっとライブに来てほしいな。
で、馬鹿騒ぎして、またな!!って。
ずーーーっとそれをやってたい。
長すぎるのでこのへんで…
読んでくれた人はありがとう。
またね!
【今日の一曲】
金星
ELLEGARDEN