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産まれて初めてBUMPを観れた

※ライブでの曲の話があるので注意


2000年代生まれの私
小中学生の私の当時音楽を聴く手段はYouTubeでした。

物心着き始めて、インターネットを覚え始めて色んな音楽を手に取ってました。(今になって知ったけどこの行動を「ディグる」って言うみたいだね)

当時の流行りだとGReeeeNとかbacknumberとか中学生の必修。

もちろんそれらも素敵で、思い出もあるけど
その中でBUMPOFCHICKENに出会ってからは自分の人格形成に大きくか変わって来てると思う。

読書や映画が好きな私は
音楽というより歌詞が魅力的で
もちろん、音楽的にも素晴らしい曲を作ってるんだろうけど私には少し難しく、解釈が浅い気がしてて
歌詞の言葉選びに惹き付けられるものが多くありました。

だから、年代問わずBUMPOFCHICKENが私の愛読書みたいになっててBUMPOFCHICKENだけが埃を被らないでずっと過去から今まで重なってきました。

ここからが本題

BUMPOFCHICKENの歌詞は文才なんて言葉とは少し違うのかもしれませんが
本当に「魔法」みたいな言葉を使う人達なんです。


今回初めてBUMPOFCHICKENツアー
SpheryRendezvousに行って
初めて目の前でBUMPOFCHICKENを見て
演出も、生で語りかけてくれる言葉も全部がスゴすぎて、

やばい

ごめんなさい語彙が低迷しちゃいました。

今回のアルバムの事、ライブの事について話すと
まず、sleepwalkingorchestra。

ダンジョン飯の主題歌にもなって世間的にも話題でした。

この曲で僕が好きな歌詞が、
「幾つかの普通が重なりあうと、
                                   時々そこには魔法が宿る」


こんなの、ちょっとBUMP過ぎませんか?
ダンジョン飯の主題歌としての食事のような冒険のような雰囲気も申し分無さすぎるし、同時に食事の生命活動の必須な要素だけじゃくて、人との繋がりだったり、思い出の暖かさだったりっていう食事そのものの解像度が高すぎて、

見えないものを見ようとしてるだけありますよね。

「窓から差し込んだ光が作った友達」とか
「どこかで躓いた蟻」とかもBUMPすぎる。
暮らしの中で手の届く範囲の言葉で
大きな言葉じゃないのに、こんなにも強く大きく
届くのはBUMPの魔法なんだと思ってます。


最新の曲だと strawberry も
ホームシック衛生、SpheryRendezvous、このコロナの時期を超えてきたBUMPの言葉が沢山詰まってる気がします。

色んな所で藤原基央が言ってくれてる
「1人1人それぞれに届けてる、俺らもあなた達1人1人が居てくれたおかげで乗り越えて来れてる。」
ドームでのライブなのに、まるで対話のような
メッセージが胸に刺さった。

「言葉になりたがる熱を抱いてる
   見透かしてくれても構わないから
       見えたものをどうか疑わないで」


ウイルスによって人との距離が物理的にも心理的にも遠ざかってしまった中、伝える事を生業としてる彼らはこの距離がどれだけ深いのか理解してるのかも。
BUMPだけじゃなくて私たちも日常の中で言葉になりたがってる言葉にならない熱を抱えてる中、たどり着いたメッセージがこれだと思うんです。

他の曲でも共通してる事があって
BUMPの音楽はほんとに私に届けてくれてるんだって思えてしまうぐらい、対話のような音楽な気がする。


Pinkie!!

これ流れた時ほんとに嬉しかった。
この歌詞の力は本当にすごくて、でも決して強い言葉でも大きな事を言ってる訳でもないの。
バンド名のBUMPOFCHICKENのに通ずるこの人たちの哲学や美学のようなものすら感じる。

「心の始まりは強すぎて言葉じゃ間に合わなくて
                  足りないからどんどん足すから
                                 弱くなって終わりにした」


私たちが気持ちを伝える手段としてる言葉は
は万能なものではないし、まだ人間の心の形を言語化するにはまだ足りな過ぎるし、心も多すぎる。

でも、伝えたい気持ちがあるが故に下手な試行錯誤をして傷ついたりする。幼い子供から大人まで人間が持つ当たり前の傷をBUMPは知ってるんだ。
その続きが

「繰り返す事を疑わずに無くすことを恐れずに
      自分のじゃない物語の端っこに隠れて笑った」


こんな優しくて冷たい言葉を繋げられるのは
言葉を伝えようと、さっきの傷を何度も味わってかさぶたにしてきたから。

「心の始まりは脆すぎて  言葉には嫌われて
何をどうしたって手遅れで砕け散って終わりにした
終わりにしたら始まって  心も言葉も超えて
ささやかな響きになって  さよならの向こうへ」

BUMPの魔法の歌詞はただの同情なんかじゃないの
雨上がりの傘みたいな、
ずっとそばで守っていてくれるような
いつだって一緒に戦ってくれるんだ。

私たちが抱える傷も痛みも無くしてくれるような
神様なんじゃないけど

この痛みを忘れずにずっとそばに、ただそばに居て歌って、音にのせて届けてくれる。


ライブで言ってくれてたんだ、
「ありがとう」
「頑張るね」
「頑張ってね」
「おやすみ」
「また会おうね」
私だけかもしれないけど
こんな、ありふれた言葉がここまで大きな言葉になる人なんて、そうそう居ない。

「大丈夫だあの痛みは忘れたって消えやしない」

BUMPOFCHICKENが言ってくれたから

そのおかげで私は
BUMPOFCHICKENに出会ってから
自分の傷も人の痛みにも少しだけ優しくなれた気がする。

どの傷も愛おしく思えてるし
この傷とBUMPOFCHICKENと一緒に歩んでいこうと思う









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