重症の顔面神経麻痺になった(5):2年後の状況
重度のハント症候群という顔面神経麻痺になり、約2年。これまでのお話は以下で読めるよ。
重症のハント麻痺になった話(1):発症から20日目まで
重症のハント麻痺になった話(2):顔面神経原価術をした
重症のハント麻痺になった話(3):退院後少しだけマシに
重度のハント麻痺になった話(4):半年後かなりマシに
突然ですが、良い知らせと悪い知らせ、どっちが聞きたい?
お約束ですが、悪い知らせから行きたいと思います。
・・・
残念ながら、半年後と2年後そんなに変わらん
2年も経ったら治ってるだろう、と思いたいよね・・・ごめん。
いや、ほとんどの人は数週間から半年くらいでかなり治るらしいのです。私は顔面神経麻痺の患者さんが多い病院に入院してましたが、同室の患者さんの大半は数週間で治って退院されてたし、先生も大抵は3ヶ月程度で治るとおっしゃってたので、よっぽどの重症じゃない限り安心してください。
私の場合スコア0の重症だったので、2年経ってもなかなか改善しないのだと思います。
今ココ。
真顔だと法令線が目立つくらいだけど、話したり笑おうとすると相変わらず目や口が動かず、3ヶ月目の見た目に戻ってしまいます。
2年経ってみて、手術を振り返ると
やっぱり頭の近くの手術って怖いんだな、ってのが手術後2年経った感想です。
私の体質かもしれないけど、手術で切ったり縫ったりしたことで引きつりが酷く、頭痛、耳の難聴と閉塞感が後遺症として出てきました。
手術で麻痺が治るかどうか分からない不確かさと後遺症を天秤にかけると、要らなかったかなーというのが個人的な感想。私の場合発症後遅くの手術だったしね、発症後すぐならもっと効果があったのかもしれない。
手術したことは後悔してないし、先生にも感謝しています。
でもこれから手術受ける人には、手術で即治るという訳ではなくて、どんな後遺症があるのか、リハビリなども検討していろんな可能性を天秤にかけてみることをオススメします。
良い知らせもあるよ
まだ改善の希望はなくなってない
2年経って変わらないんじゃ、もう一生このままか、と思われるかもしれません。 でも、昨日まではピクリとも動かなかったこめかみがピクピクってしたり、目には見えない変化が起こっているのを時々感じます。
先日、大昔に顔面神経麻痺になったという人と偶然出会いました。 その頃はまだ治療法も確立されてなかったため、ステロイド投与もなく放置するしかなかったらしい。それでも3年でなんとか治ったんですって。
なのでまー、2年なんてまだまだよ。 治ったらもうけもの、程度の感じで毎日の変化を楽しむようにしています。
Photo by Dayne Topkin on Unsplash
マッサージのおかげで、顔の形が良くなったYo
私のイラストはかなり良い方にデフォルメされています。 ほんとは、もっと縦長くて馬面なのです(泣)
それがどうしたことでしょう。 顔面神経麻痺を発症して2年。1日も欠かさずマッサージを続けて来たことで、麻痺は治ってないものの、顔の形が卵型に近づいたのです。 思わぬ怪我の功名と申しますか。
私は顔面神経麻痺になって、「顔の形は、骨格だけではなく筋のつき方と使い方によって変わる」ということを実感したのでした。
顔ってそんなに重要じゃない
前のブログに書きましたが、私はその昔整形に手を出すほど(失敗したけどね)、この馬面にコンプレックスを持っていました。 ところが顔面神経麻痺になってから、良い意味で諦めがついたというか、顔がほとんど気にならなくなりました。なんなら私はブサイクなんではない、病気なんだという言い訳もできちゃうしw。
この2年の間、転職もしたし大勢の人に会いましたが、一人として顔にツッコむ人はいないどころか、みんな他人の顔のことなんて気にしちゃいないということがよく分かりました。
と言っても、顔に関係する仕事をしてる人や、なるべく早く治りたい人の慰めにはならないかもしれないけど・・・でもとにかく悩むより、マッサージなど出来ることをコツコツ続けて、今はどうしようもない麻痺のことではなく、他の改善できることに注目して、自分なりに変化を楽しみつつ過ごしてくれたら嬉しいです。
スコアが0の私でもある程度は回復したんだから、もし悩んでる人がいたら元気だしてください。
という訳で、顔面神経麻痺2年後のレポートでした。