なぜ「SESはブラック」と言われているのか?業界の闇に迫る!
「SESはブラックだ、闇だ」 という噂を耳にしたり、ネットの記事で見たことのある方が多いと思います。
確かに、SESを提供している企業でブラックな企業が多いのは事実です。
しかし、全ての企業がブラックという訳ではなく、大手企業とのしっかりとした繋がりがあったり、社員が高給で働いていたりするSESも多く存在します。
ではなぜ、SESは闇と言われてしまうのでしょうか。
そこで今回は、「SESはブラック」と言われてしまう理由などを解説します。
①SESとは何か
|1-1 SESの契約形態
一般的に言われているSESとは、準委任契約と呼ばれる形態と同じです。
準委任契約とは、委任者(SESサービスを利用する企業)が、業務をサービス提供者(SES派遣を行っている企業)に依頼する契約方法です。
よく間違われやすい派遣契約とSESの大きな違いは、「命令指揮権」の所在です。
SESはエンジニアを派遣する企業が命令指揮権を持っていますが、派遣契約の場合、派遣社員が派遣される企業、つまり顧客側に命令指揮権があります。
|1-2 SESの給与イメージ
SESとして働く人がどのくらいの年収を稼いでいるのか気になる方も多いと思います!
一般的なSESの年収は以下の通りです。
・新卒は約300万円程度
・2年目から3年目は350万円程度
・4年目から7年目は400万円程度
・8年目以降から480万円~700万円程度
もちろんこれらは平均値なので、中にはもっと年収の高い方もいらっしゃいます。
参考程度になりますが、システムエンジニア自体給与が高い職種であることは間違いないですね!
②「SESはブラック」だと言われる理由
それでは、本題の「SESが闇といわれる理由」を解説していきます!
以下でご紹介するポイントは企業選びの軸になってくるので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください!
|2-1 給料が安くなりがち
「SESはブラック」といわれる理由の1つ目が、「給料の低さ」です。
SESは労働時間に対して報酬が支払われるため、高品質な成果物を完成させても、成果物に対するインセンティブは発生しません。
依頼元からさらに1社を挟む二次請けがおもなSES企業もあります。
二次請けになると中間マージンが発生するので単価が下がり、結果としてもらえる給料も低くなりやすいです。
三次請け、四次請け...とどんどんもらえる給料が下がってしまうのが現実です。
|2-2 命令指揮権が分からなくなる
命令指揮権があやふやになってしまい、誰の指示を聞けばいいか分からなくなってしまうのも「SESがブラック」と言われる所以です。
「1-1 SESの契約形態」で記述した通り、本来命令指揮権はSESサービスを提供している企業側にあります。
しかし、SESサービスを利用している顧客が、クライアント側に命令指揮権があると勘違いしてしまっていることがあります。
これによって、所属している企業から「〇〇の業務を行うようにお願いします」との指示がきているのに、客先から「△△の業務をお願いします」と、別の仕事を依頼されてしまい、どちらの指示に従うか分からなくなる問題があります。
|2-3 環境が変わることが多く、ストレスが溜まりやすい
3つ目は、「客先や案件を転々とする機会が多く、ストレスがたまる」ことです。
人とのコミュニケーションが得意で、誰とでも仲良くなれる人は問題ありませんが、人付き合いが苦手な人にとっては、かなりのストレスとなり、精神的に苦しいと思います。
こういった、仕事以外のストレスが嫌になり、SESは闇と言われてしまいます。
|2-4 帰属意識が薄れやすい
4つ目は、「自社に対する帰属意識が低下しやすい」ことです。
もちろんクライアント先や他社の社員にも親身になってくれる人がいないわけではありませんが、やはり困った時に相談しやすいのは、同じ会社の同僚であることが多いです。
さらに一人で顧客先に常駐した場合「評価者が同じ現場にいない」「評価項目を社員に周知していない」という状態になりがちです。
その場合は社内の評価が契約金額頼りになり、いくら仕事の内容でがんばっても、単価が低ければ評価も低いという状況に陥ってしまいます。
したがって、自社と向き合う時間が減り、会社のビジョンとベクトルが合わず、転職につながる可能性もあるでしょう。
|2-5 スキルアップしにくい環境がある
4つ目は、SESは様々なプロジェクトに参加することで、「一気通貫した開発に携わることが難しく、スキルアップが難しい」ことです。
A社では、JAVAを使った設計からシステム構築を担当したが、次のB社のプロジェクトでは、PHPを使ったサーバーの保守・運用業務をする、といったように、一部の仕事を行うことがあります。
その場合、幅広い言語や技術に触れる機会はありますが、下流工程から上流工程といった、全体の仕事ができるようなキャリアを積むことは難しいでしょう。
また、企業によっては古い技術しか使わない開発もあるため、思うような仕事に就けるか分からないデメリットもあります。
③SESで働くことにはメリットもある
ここまでで、包み隠さず「SESの闇」というテーマで記事を書きました。
しかし、SESは悪いことばかりではありません。
以下ではSESの良い点もご紹介しますので、全ての情報を見て、自分はどの業態で働くのが最適なのか、見極めていただければと思います!
|3-1 未経験でも正社員として雇用されやすい
SESの魅力1点目は、「未経験からでもエンジニアを目指せる」ことです。
SESは大きな開発工程の一部分を担う業務が多いため、比較的技術が無い方でも仕事をすることができます。
また、幅広い技術に触れることができるため、どういった技術で今後進んでいくか探すこともできます。
文系出身だったり、別の職種からエンジニアになりたいと考えている人にはおすすめの働き方となっています!
|3-2 大きな案件に関われることがある
SESの魅力2つ目は、「大手企業から受注した大型案件に携わることができる」ことです。
営業力の強いSES企業は大手企業との繋がりを持っていることから、案件を受注する力があり、大型案件や最新技術を使うプロジェクトに参加できることがあります。
実績をすぐに作りたい方や、最新技術に触れたいと考えている人は、SESとして働くことが、目的達成の近道となるでしょう!
|3-3 労働時間がしっかり管理されている
SESは所属している企業の指示に従います。
そのため、「所属企業が残業をしないようにする」などの社内ルールを設けている場所に入社すれば、客先から「残業してください」と言われても従わないで帰宅することができます。
そういった点で、時間管理がしやすい企業もあるため、ライフワークバランスを重視したい人にも適した働き方となるでしょう!
|3-4 職場環境に変化がある
4つ目は、「職場環境に変化がある」ことです。
上述した通り、環境の変化にストレスを感じる人もいますが、気持ちがリフレッシュできたり、人間関係が逆に解消されたりとメリットもあります。
ふつう職場環境は転職や異動がないと変わりませんが、SESは出向先が変われば働く環境も大きく変わります。
定期的に気分を入れ替えて、フレッシュな気持ちで働きたい方には向いているでしょう!
|3-5 エンジニアとしての幅広いスキルが磨ける
5つ目は、「経験を積むことでエンジニアとしてのスキルアップに繋がる」ことです。
こちらは少し上述した内容とは矛盾するように感じると思います。
しかし、案件単位で働くということは、さまざまな環境で経験を積めたり、幅広い業界の知識を得るチャンスがあるとも捉えられます!
会社や営業の都合など無理矢理ではなく、しっかりと自分の意思で案件を変更させてもらえる企業ならば、エンジニアとして伸ばしたいスキルを効率的に伸ばすことができます。
④まとめ
この記事では、「SESはブラック」と言われる理由をご紹介しました。
ネットでは様々な噂がされていますが、もちろん全ての企業が悪いと言ったことはありません。
特に技術力の高いSES企業では、最新技術だけでなく要件定義といった上流工程を経験することができ、かなり高給になることができる魅力もあります。
この記事で解説したポイントをよく確認して、企業を探すと、ホワイトなSES企業に出会うことができると思うので、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
また、この記事の内容を理解したうえで、以下の記事の「ブラックSESとホワイトSESの見分け方」もぜひ参考にしてみてください!
きっと皆さんのキャリア形成の手助けになると思います!
☆ホワイトSES?ブラックSES?優良SESの見分け方を徹底解説!☆
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