2023.4.17 「逆さ地図」で、世界から見た日本を知る 三橋貴明氏
戦後初の「戦死者」が出た時、我々はどのように考え、動くのだろうか?【三橋TV 第691回】 2023.04.17
4:42~
「北欧諸国」が「NATO」への加盟を申請している
三橋氏
今日、「地政学」の話をしたいと思います。
高家氏
「地政学」?はい。
三橋氏
「スウェーデン」と「フィンランド」、「北欧諸国」ですね、が「NATOへの加盟」を申請しています。
「NATO」のポイントってわかります?
高家氏
ポイント?
三橋氏
まぁ、「集団的安全保障」だよね。
「1カ国が戦争状態になった」、つまり「侵略された」場合、「残りの全ての国々が、相手するぞ」と、これが「集団的安全保障」ですよね。
高家氏
はい。
三橋氏
「NATO」はまさにそうですよね。
もちろん「いろんな条件」あるんだよ、「無条件」ってわけじゃないんだけど、少なくとも「そういう構造になってます」と。
「NATO加盟」への条件
① 紛争を抱えていないこと
で、当たり前だけど「紛争を抱えてる国は入れません」。
高家氏
うん。
三橋氏
そりゃそうですよね。
だって、それ「紛争を抱えてる国」が入っちゃったら、その瞬間、他の国々が、全部「宣戦布告する」んですか?って話になっちゃうから、
だから「ウクライナ」入れないんですよ、元々。
「クリミア紛争」とか「ゾーマの紛争」とか抱えてたから。
今の話じゃないですよ? ロシア・ウクライナ戦争が始まる前の話ですよ、「前から」無理でした。
高家氏
うん。
② 全加盟国(NATO国)の賛成
三橋氏
もう一つは、「NATOに新たに、新規加盟する国」があった場合、「全加盟国が賛成しないといけません」。
これは「わからないでもない」んですよ、「軍隊を動かして人が死ぬ」って話になるから、それでやっぱりちょっとでも「不満」もっている国があったりしたりしたらですね、なかなか成立しえないですよね。
高家氏
はい。
三橋氏
で、「フィンランド」とか「スウェーデン」って「トルコのクルド人問題」を批判してたんですね。
だから「トルコ」が難色を示していた。
高家氏
へぇ〜。
三橋氏
トルコは「NATO加盟国」でしょ?
でも「フィンランド」については「トルコが了承した」という記事がですね、出ました、これ「NHK」ですね。
なんと「北大西洋条約機構への加盟」を目指している「フィンランドに」ついて、「トルコ議会は加盟を承認しました」、これで全ての加盟国が承認し、「フィンランドの加盟が実現」することになります、ということになったんですが、
この地図を見てですね、結構ね「うわっ」て思ったんです。
「フィンランドが、NATO加盟国になる」ということは?
ロシア(を)赤く書いてるからかもしれないんだけど、「ロシア」って「ヨーロッパじゃないん」で、「モンゴルの後継」だから、
高家氏
はい。
三橋氏
基本的に「とくびる?」じゃないんですけども、もう「剣」と「兵士」で「世界を動かそうとする」、歴史的にそうやってきたんですよね。
だからあれですよね、まあ「ウクライナ」でしょ、
「ベラルーシ」でしょ、(⬇️)
「バルト三国」でしょ、(⬇️)
この辺までソ連になっちゃうね、「モルドバ」もだね、。
高家氏
はぁ。
フィンランドは、過去「ソ連」に領土を取られている
三橋氏
この辺までずっとソ連だったこともあるし、
「フィンランド」は昔もっと大きかったんだけど、ソ連と戦って、戦争して、領土取られちゃってるんですよ、結構。
だから、ロシア帝国の時代から、フィンランドとか戦ってます、ロシア帝国と。
で、それによってソ連になってからもう「冬戦争」とかですね、結構悲惨な戦いをですね、フィンランドやってるんですよね。
ところで、これ見て気づきません?
ここ「バルト三国」でしょ、(⬇️)
ここ「ベラルーシ」「ウクライナ」でしょ、
これ、なんかまさに「ヨーロッパとロシアを隔てる緩衝地帯」なんだなぁ、
高家氏
う〜ん、確かに。
三橋氏
で、今回「フィンランド」が「NATO」に入るでしょ。で、今まで「NATO」が「国境線」を「ロシアと」して直接的にね、接してたの「ここ」だけなんですよ、「バルト三国」。
高家氏
はい。
三橋氏
今度「ここ」(フィンランド)が入るわけですね。
これなんか「戦争のリスク」かえって「高まっちゃうんじゃないの?」っていう感じがしません?
高家氏
します。
「ロシア」と「NATO加盟の国々」との境界線沿いにあるフィンランド
三橋氏
だってここ(フィンランドとロシア)の「国境線」とかで、どっかで「トラブルありました」って言ったら、
これまぁ、論理的には「フィンランド」とか「加盟した後」だと、「NATO諸国全部が相手しますよ」ってことになっちゃうじゃないですか、
もちろんそれは「抑止力」として働く可能性もありますけどね。
高家氏
でも、「ロシア側」からしたら、この動きって「えっ」って?
三橋氏
(ロシアからしたら)「ウクライナ」が「NATO」に「加盟」して、この辺りに「ミサイル基地」作られるのが嫌ですよね、とりあえず。
でも同じような形ですね。
「サンクトペテルブルクの、目の前のとことかに「NATOの基地」とかが作られちゃうんだな〜」と思うと、
かえって何か「戦争のリスク高まっちゃうんじゃないかな?」っていう、
高家氏
ねぇ、なんかそんな感じしちゃいますよね。
三橋氏
でもわかりますよ、「フィンランド」とか「スウェーデン」が「(NATOに)入りたい」のはわかりますよ。
特に「フィンランド」なんてね、ひどい目にあってますからね、ソ連やロシアにね。
「バルト三国」もそうですね、「バルト三国」もそうなんですけど。
「フィンランド」、「バルト三国」、「ベラルーシ」、「ウクライナ」「スウェーデン」は、「NATO国」と「ロシア」の間の「緩衝地帯」
ということでですね、こう地図を見るだけで、
元々、「フィンランド」や「バルト三国」「ベラルーシ」「ウクライナ」といったですね、私が好きな国々ですね、あの歴史的にいろんなところで取り上げますけどね、
はい、あと「スウェーデン」もですね、
はい、「こういう地域」ってその「NATO諸国にとって」の、その「緩衝地帯」だったんだなぁ〜っていう風に思ったんです。
高家氏
はい。
三橋氏
ただ「バルト三国」始め、ロシアやソ連にとんでもない目に遭わされてるから、それは「NATOに入りたい」っての、気持ちも わかります、「ウクライナ」もそうですよね。
「フィンランド、今回とうとう入るんだな」と思いました。
「逆さ地図」で日本を見るとわかること
で、「こういう地図を見たら結構わかること」があって、ちょっと「日本」の方、見てみたいなと思ってるんですけど、
普通の「日本地図」見てもね、あまりよくわからないんで「逆さ地図」ってのがあるんですよ。
高家氏
「逆さ地図」?
三橋氏
これ、なんかね、富山県かなんかが、「日本のあり方を示すために作った地図」だったんです、元々は。
「こういう感じになってんだよ」と、ところがですね、それね、非常にね、「戦略的」というか、「地政学的」に「いやこれは絶対みんな知るべきだ、という地図になっちゃった」と、いうような地図なんですけどね。
「逆さ地図」です、「東アジア」の。
北がこっちですね、本来こうなってんの(北が上になってる)を、
こうした(北を斜め左下にした)んです。
「中国」から見た、「日本・台湾・フィリピン」は、蓋?
ここ「中国」でしょ、中国ですよと。
で、この地図見ると、よくわかるんです、「中国」って。
「日本列島」、
与那国島までにかけた「日本列島」ね、
「台湾」、
「フィリピン」、
というのがあるから、
これ、太平洋に出る際に「蓋をされてんる」ですよ、これ、完全に。
高家氏
確かに。
三橋氏
でしょ。
彼ら(逆さ地図にした中国から)の見方って、多分こういう見方をしてんだろうなと。
我々だと「中国」左に見えるじゃないですか、「西」なんだけど。
多分(彼らから見た日本は)上なんですよ。
「こいつら(日本列島)邪魔だ〜」と。
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