【業界の噂まとめ】なぜ、Facebook社はMeta社になったの?
2021年10月28日、米Facebook社が、長年インターネットユーザーに親しまれてきたSNSの名前でもある「Facebook」という名称を冠した社名であったFacebookを、Meta Platformsに変更すると発表しました。
このニュースは「メタバース」という単語を一躍有名にした契機ともなりました。
旧Facebook社の創設者であり、現在はMeta社のCEOであるザッカーバーグ氏は、なぜ、自らが世界的に有名にしたブランド名を挿げ替えてまでMetaという名称を選んだのか。
今回は、この点についての様々な噂を検証してみました。
ザッカーバーグ本人の説明だけでは誰も納得していない…
まず、ザッカーバーグ本人はこの点について自らこのように明言しています。
ー 現在の社名(Facebook)は我々が行っている業務の全体像を示せていない。インターネット関連サービスの『次の形』はメタバースだと考えており、次のフロンティアだ。
つまり、会社が今後メタバースに力を入れていくから、社名も主な事業であるメタバースの”メタ”を取ってMeta社に変更した…という説明です。
しかし、メディアや世間の反応を見る限り、誰もザッカーバーグのこの説明をそのまま文字通りに受け入れてはいないようです。
それは、なぜなのでしょうか?
社名変更のタイミングが怪しかった
そもそもFacebookがMetaに変わることを記者会見したその時期というのは、ザッカーバーグもしくは旧Facebook社の重役の誰かが、「全くの別件」で記者会見を行うのではないか…という憶測が流れていた時期でした。
そこに、いわば肩透かしのようにくらわされたのが、この社名変更の大ニュースだったため、中には「社名変更は、『例の件』を目くらましするためのネタなんじゃないか?」などと邪推するものもいたほど。
『例の件』とは何かといえば、そう、かなり深刻な内部告発によって、旧facebook社が顧客の情報の安全性よりも、社の利益を優先しているのではないかとの疑念の目にさらされている、いわゆるフェイスブック文書疑惑の事です。
この問題はいまだ現在進行中ですので、真相の総てが明らかにはなっていません。
会社の根本的な信用にかかわる重大事案の真っ只中での社名変更発表。
怪しまれても仕方がない状況ではあります。
メディア の呪縛から逃れたい!?
そして識者によると、上記のような疑いの他にあと2点ほど、社名変更の真相として候補に挙げられているポイントがあるそうです。
そのうちの一つが「Facebookは、”メディア規制”から逃れようとしているのでは」というものです。
海外でも、”メディアの報じ方”に対する世間の目は年々厳しくなってきています。
日本でも、今まで長年あたりまえに行われてきた地上波テレビでの「芸人さんの容姿いじりギャグ」が、責任ある公共メディアにはふさわしくないものであるとして全面禁止に近い形となっているなど、こうした”メディア規制”の動きは確実に私たちの暮らす社会の形を変容させています。
FacebookはTwitterと同様にソーシャルメディアとして取り扱われているため、このままであればFacebook社も当然『ソーシャルメディアの会社である』と、世間に認識されることになるわけで、ザッカーバーグはそれを忌避するために、
「いや、違うんだ!わが社はメディアの会社ではなく、メタバースやSNS等様々なものを取り扱うプラットフォームの会社なんだ!」
と、主張したかったのではないか?
というのが、識者の指摘です。
確かに新しい社名にはプラットフォームという単語が組み込まれており、それは強い主張のようにも思えます…皆さんの目にはどう映るでしょうか。
メタバースがヒットすればプロダクツが売れる!
そして次のポイントが、筆者には個人的にもっとも頷けた理由なのですが、「メタバースを推し進めることで、Meta社製のメタバース関連プロダクツを販促しようとしているのでは」というもの。
確かに、Apple社やGoogle社は数年前から、インターネットと家電などリアルで使用する機器とを関連付けた製品を次々に売り出し、そのどれもが注目を引くニュースとなり、そしていくつかは定着するヒット製品となって世に出回っています。
しかし、Facebook社はそんな数年間を、インスタグラムなど他のSNSを買収し、あくまでもソーシャルメディアの広告収入という枠組みを広げただけに費やしてきたように見えます。
そうした社の姿に焦りを覚え、ザッカーバーグ氏はメタバースという体験型インターネットに次の活路を見出した…
どうですか?ありえないストーリーではない気がします。
いずれにしても、これだけ大きく社会の目をメタバースへと向けさせることが出来たのですから、ザッカーバーグ氏の影響力はまだまだすごいものがありますね。