占い系オンラインサロンが陥りがちな”落とし穴”
人生において、結婚や恋愛など非常にセンシティブな悩みを抱えた時、とても頼りになるのが占い系サブスクリプション型オンラインサロン。
外部からの視線が無いため、安心していろいろな相談ができると全年齢層の女性から安定した支持を受けているジャンルです。
占いに関して豊富な知識や鑑定歴を持ち、実際に数多くの顧客を抱えているような実力派ベテラン占い師の方が、今こうしたオンラインサロン運営に乗り出すケースが全国で増加中だといいます。
今回は、そんな占い系オンラインサロンの事例が増えてくるにつれて浮き彫りになってきた、占いサロン特有の問題点について、原因とともに追って行きたいと思います。
熱意をもって若手を育てたい。その想いの強さがあだに
首都圏や地方の主要な街には必ず一つや二つはあると言っていい「有名占い店」。時には、スナックやバーなどに併設して、「占いができる店」を経営し成功されている占い師の方もおられます。
また、古くは80年代から数十年の歴史を持つ「電話占い店」も存在し、そこでカリスマ占い師と呼ばれ活躍する方も。
今現在増えつつある占い系オンラインサロンは、そうしたバックグラウンドを元に、占いに興味を持つユーザーを有料で募り、一般視聴が解放されていないクローズの場で様々な知見を説くという形が主流。
こうした専門的ベテラン占い師の方は、もちろん、必ず自分なりの占いの方法論をお持ちです。それ自体はとても素晴らしいことなのですが、中には発信方法を誤って、度重なる早期解約に繋がってしまっているケースがあります。
占いの知識は非常に奥深いもので、原理原則から、応用、人生論や倫理観、果ては日本の歴史や政治観にまで踏み込んで考えを深めなければ、そうしたカリスマ占い師という立場に上り詰めることは難しいというほど、学ばなくてはいけないことが多いジャンルです。
占い系オンラインサロンの主宰者は、もともと自分がどっぷりとこの「占いの知識、知恵」の海に浸かりきっているため、少しでも多く会員に分け与えようと、勢い専門的な占いの研究の話題ばかりが先行しがちになるそうです。
「こんなにたくさんの専門用語を覚えないと、占いは究められないのか…」
「将来は自分も占い師になれるかもと思い、憧れのカリスマのサロンに入会したけれど、やっぱり自分には高根の花だったみたい…」
折角入会したユーザーも、右を見ても左を見ても専門知識だらけの空間が息苦しくなり、理解できないまま数か月後には退会してしまう。こんなケースが多発しているというのです。
閉鎖空間だからこそ、広い間口で敷居を低くがポイント
もともと、プロの占い師、それもカリスマ占い師の方ともなれば、「外」の場ではとても話しやすく、わかりやすく話し人と接する方がほとんど。
しかし勢い「占いに興味がある人だけの空間」!となってしまった時、普段の理性のタガが外れ、急にオタク知識的に難解な発信となってしまう方がおられることが、こうした問題の原因だと考えられます。
自分がすべてを仕切ることができる閉鎖空間だからこそ、様々な角度からサロンに興味を持ち続けてもらえるよう、占い知識、経営、鑑定時の発声法…時には占い師とファッションについてなど、コンテンツごとに伝え方を変化させ、ユーザー目線に立った運営を心掛けたいですね。