ものづくりの過程のハナシ~制作編~
前回、どんなものを作るのか?が決まりました。
次に決めなければいけないことはデザインの方針です。
まずは基本的なデザイン案の話し合いが行われ、
大人でも使えるグッズにするには?と考えた結果
●色数を減らす(白地に単色、文字はイラストと同じ色など)
●大人っぽいニュアンスカラーやお洒落な配色をチョイス。
などの方針が決まりました。
イラストレータースタッフのちーちゃんも、日ごろご自身でもグッズを制作している利用者のアヤさんもどんどんアイデアが出てきます。
「中間色の処理はどうしましょう?」
「ハーフトーンでどうですか?」
みたいな感じ。心強いです。
もちろん、フォントは商用利用可のものをチョイス。お二人は、長くイラストやデザインのお仕事・個人の活動に関わってきているので安心ですね。
ベースの方針や使用するフォントが固まったので、おのおの案出しとカラーラフに入ります。
案出し
今回は「においに敏感です。」「いま、眠気があります。」「いま、不安です。」「いま、一人になりたいモードです。」の4つのテーマを二人で2デザインずつ合計4種類のバッジ(ステッカー)を作成します。
テーマに合わせ、絵柄はそれぞれのタッチを活かす、トンマナはデザインで合わせるという方向なので
それぞれラフ→話し合って決定稿という流れ。
たとえば「においに敏感です」に合わせて4案くらい出してくれたものの中から、この方向でいこう!という1案を決定して詰めていくという感じですね。
二人とも手が早いので、案出しも1日くらいで終わりました。
↑ちょっとだけ出し惜しみ(あとからすぐ出ます)
カラーラフ
実はここがいちばん時間がかかった段階。
配色パターンを検索したりしながら…よりわかりやすく伝わりやすく、グッズとしての方向性や目的を見失わないように制作していきます。
ある程度カタチになったところで実寸で印刷してサンプルを作ってみたり。
ヘルプマークとセットで付けることができると効果UPするのでは?と考えています。
ブラッシュアップ
線の太さ、フォントの配置、バランス。ちょっとしたところですがクオリティを左右するのが細部。
せっかくビルドブランドで打ち出していくのですから、完成度の高い商品をお客様の手元に届けたい!最後段階は、グラフィックデザイナーである代表チェックです。
ブラッシュアップ前のデータです。
・文字のスキマがバラバラで気持ち悪い
・文言を2行にするか3行にするか、ルールをしっかり設定しておこう
・バッジを作ると考えると、マージンもうちょっと気を使ったほうがいい
実際のデータにガイドを入れながらズレを確認中。
文字のドコをそろえるか?まで含めて統一しないと、商品を並べたときにバラバラな印象になってしまいます。
今回の4種5個を並べたときだけではなく、10種20種と増えていったときにどう見えるのか?までを考えてデータを作っていこうという指摘がありました。
印刷屋さんの精度も含めたデザインの考え方やデータの作り方をすることの大切さや
もっと前の段階で細かく確認しておいたほうが良かったポイントも浮き彫りになりました。
※本来、案出しやラフの時点で修正かけたほうが効率的
このグッズはまず4種を作ることからスタートしていますが、今後シリーズ化していく予定です。
今回制作したグッズをベースにブランド化していくことになるので、責任重大ですね。
たとえば
2行で伝える
文字数を設定する
統一感を出す工夫、フォーマットを決めることがのちに効率化につながるといったアドバイスも行われます。
一度やってみると、「文字組担当」や「デザイン担当(ヴィジュアルの配置)」、「イラスト担当」など分担する必要性も実感できていくのでプロジェクトを進めることはものすごく成長につながります。
①方針を決める
②ヴィジュアルを制作する
③デザイン(レイアウト)担当が配置する
④コピーライターは必要?
ディレクションすることや、チーフデザイナーを配置すること、チームで制作することなどの経験ができてものすごく経験値が上がりそうな気配!
代表チェックによる手戻りを経て、いよいよ入稿です。
いただいたサポートは利用者さんの工賃に!素敵なヘッダーイラストを描いてくださった皆さんに還元しますね。