今更聞けない!PCRとは?
みなさんこんばんは!バグプログラミングです!今日はもう12月31日。あっという間の2021年でしたね。私はこの1年間でいろんなことに挑戦しました!youtube始めたり、プログラミング始めたり、noteの投稿に取り組んだりと忙しい日々でした。そんな2021年も相変わらずコロナウイルスの影響が強い印象でしたね。そんな中でよく耳にするようになった単語「PCR」。今回はこれについて言及しようと思います。
引用元:https://www.roche-diagnostics.jp/ja/general/pcr/pcr_1.html
【PCRって何?】
PCRとは「Polymelase Chain Reaction」(ポリメラーゼ連鎖反応)の略語で、簡単に言えばDNAを増幅する技術のこと。つまり、ウイルスや病原体のDNAを増やして発見する方法です。このPCRの特性を活かして、体内や食品などに潜む細菌やウイルスを検出し、遺伝子の研究や、DNA鑑定など幅広い分野で利用されています。
引用元:https://www.roche-diagnostics.jp/ja/general/pcr/pcr_1.html
最近では、コロナウイルス感染の検査によく使用されます。つまり、体内にコロナウイルスが潜んでいるか否かをPCRで調査し、コロナウイルスのDNAが検出されれば陽性と言うわけです。
【DNAって何?】
ここで気になる単語「DNA」が出てきました。これは以前にも紹介したと思いますが、デオキシリボ核酸の略語で、全ての生物が共通してもつ生き物としての設計図です。人間から動物、魚、植物、細菌、ウイルスも全て持っています。DNAは4種類の単語(A, T, G, C)を組み合わせたDNA語が存在し、このDNAにはタンパクの作り方が書いてあります。
基本的に、このDNAの情報をもとに、ウイルスに対抗するワクチンや抗体、新薬を開発することができます。言い換えれば、このPCRによってDNAを増幅し、増幅したDNAに書かれてある情報を解読することでウイルスなどの弱点を発見するイメージですね。
【PCRの原理って何?】
このPCRの原理は一言で書くのはとても難しいです。詳細は省きますが、DNAポリメラーゼという特殊な酵素を利用してDNAを増幅すると覚えておいてください。さらに、DNA自身にも特殊な処理を施す必要があります。
引用元:https://www.roche-diagnostics.jp/ja/general/pcr/pcr_1.html
本当にざっくりとした説明になりますが、PCRは3つの工程の繰り返しでDNAを増幅させる反応です。
(1)熱変性
95℃で加熱してDNAがねじれている状態を一旦ほどく。
(2)アニーリング(焼きなまし)
55℃〜65℃まで一旦温度を下げ、プライマーと呼ばれる物質を結合させる。(簡単に言えば、DNAポリメラーゼがDNAに結合するためのアダプターのようなもの)
(3)伸長反応
温度を72℃にまで上昇させる。DNAポリメラーゼがDNAに結合して、DNAを複製していく。伸長させた後は、DNAポリメラーゼは勝手に離れる。そして再び(1)に戻る。
このサイクルを繰り返すことで、DNAの量を2倍、4倍、8倍、16倍と増幅することができます。
【PCRの注意点?】
しかし、PCR検査(遺伝子検査)の感度は一般的には高いという認識がありますが、決してそうではありません。新型コロナウイルスの場合、症状のある方で70%程度とされています。つまり、感染している人の3割は見逃されることになります。このように「PCR陰性」という結果は、安心、安全を担保するものではないのです。
感染症の診断は病原体を検出することが最も重要です。しかし、PCRは細菌やウイルスそのものを検出しているのではなく、DNAを検出しているにすぎないのです。PCRは、死滅して病原性の無くなった細菌やウイルス、紛れ込んだDNA断片によっても陽性に判定されることがあり注意が必要です。
PCRは、十分な知識と熟練した技術が要求される極めてデリケートな検査なのです。