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ペカロンガンドワーフ/Phlogiellus sp. Pekalonganの飼育方法【タランチュラ】

ペカロンガンドワーフ/Phlogiellus sp. Pekalongan
成体♀

【種紹介】


今回紹介するのはペカロンガンドワーフ。地中性のアースタイガーです。この種はPhlogiellus(フロゲリウス)属に含まれ、学名はPhlogiellus sp. Pekalonganと表記されます。これは、まだ新種としては正式に記載されてはおらず、Phlogiellus属でインドネシアのジャワ島の中部ジャワ州のペカロンガン地域で採取される蜘蛛、という意味です。

本種の含まれるPhlogiellus属は、小型種が多いことで知られています。また、属自体の流通がかなり少なく、国内で出回ることは滅多にありません。

本種の最大の魅力は、なんと言っても最大でLS3.5cmほどにしかならない可愛らしさ。アースタイガーでこんなに小さい蜘蛛を見たことがあるでしょうか。

小型種らしい、成長速度の速さ、餌食いの良さも推しポイントです。動きが素早い面はありますが、サイズが小さく、蒸れやガスにもある程度は強いため、飼育も容易です。90ccのプリンカップでも、終生飼育することができます。また、省スペースでも趣向を凝らした飼育環境が構築できることも、大きな魅力です。ちなみに、土を厚く敷けば潜りがちになります。

値段も幼体で5,000円前後と、タランチュラとしては高くも安くもない平均的な範囲。上記のとおり飼育のハードルも低いため、少しでも興味が湧いた方は、是非飼育してみてください。絶対に後悔はしないはずです。安定して流通する種ではないため、見かけたら逃さず手に入れましょう。

【飼育方法】

[容器]

LS0.5〜3.5cm90cc程度の小さめのプリンカップ

[温度]

許容温度は21〜32℃。現地の環境的にはやや高温を好みます。成長速度を上げたい場合は、28℃程度で管理してあげるとよいでしょう。

[湿度]

60〜80%を維持します。水分量の目安は、床材を固く握った際に「固まるけれども水が染み出さない」程度です。

[床材]

ヤシガラなどの、タランチュラ飼育における一般的な土を用いるとよいでしょう。私はヤシガラをメインに使用しています。幼体は月に1回、脱皮後のタイミングで交換するとよいでしょう。成体の場合は3ヶ月に1回程度、交換してください。

[最大サイズ]

雌でLS3.5cm程度、雄で3cm程度です。

[成長速度]

雌なら1〜1年半、雄なら1年で性成熟します。

[給餌(パワーフィーディング)]

パワーフィーディングを推奨しています。餌が常に容器内にあり、タランチュラがいつでも食事できる状態に保ちます。かなり餌食いの良い種のため幼体でしたら毎日餌を食べるはずです。餌のサイズは、LS0.5cm程度のベビーの場合、コオロギの初令を与えます。1cm程度からはお腹と同じ大きさの餌を与えると良いでしょう。体長と比べて大きな餌には、襲い掛からない印象です。

[注意点]

・成長を早めたい場合は、幼体のうちはベビーが食べられるだけ餌を与えましょう。
・アースタイガーは、バードイーターやバブーンと比べて、蒸れやガス溜まりに弱い面があります。突然死を避けるため、通気の良いケースで飼育しましょう。
・足がかなり速いため、脱走に注意しましょう。

文:AZUMA(Bug Bug bugs代表)
写真:BLOOM

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