ガイドブックでは紹介されない人気レストラン10選/ブエノスアイレス編
ありがたいことに日本人旅行者の方をご案内する機会も増え、レストランについてのご質問も多くいただきます。最近はインフレの影響で価格が高騰し外食産業は大打撃を受けていますが、せっかくブエノスアイレスに来たなら南米屈指の美食を味わっていただきたいものです。
とはいえガイドブックやネットで話題の世界No.1ステーキハウス「Don Julio」はもはや予約が取れず、かたや老舗ピザ屋「Pizzería Güerrín」は混みすぎで敬遠してしまいますよね。
レストラン選びを間違わないためにも、今回はガイドブックでは紹介されないブエノスアイレス市内でおすすめの人気レストランを、私の独断と偏見に基づき厳選してご紹介します!
以下のリストは特にランキングというわけではありませんので、それぞれのお好みに合わせて参考にしていただければ幸いです。
Cabaña Las Lilas
プエルトマデーロのステーキハウスといえば「Cabaña Las Lilas」が有名です。お高めのレストランではありますが、一生に一度のアルゼンチン訪問であればぜひ味わっていただきたい最高級のアルゼンチン牛ステーキです。もちろんワインやチーズも豊富に取り揃えています。英語が通じるのも日本人にとってはありがたいポイントです。昨年末にロッド・スチュワートも来店したということで、間違いなく南米屈指のステーキハウスです。
La Estancia Asador Criollo
リーズナブルな価格帯で伝統的なアサードを体験できる、コスパの高いレストランです。メニューのバリエーションも多く、ワインをコップで少しだけ試してみたい方にもお勧めです。お肉が冷めないように専用のプレートで運ばれてくるのもグッドポイントです。海外からの団体客も多く、家族や友人とわいわい楽しむのにはうってつけのレストランです。
La Brigada
こちらは下町サンテルモの老舗ステーキハウスで「スプーンで切れるお肉」として有名です。特にサッカー好きにはたまらない空間で、壁にびっしりと並べられたユニフォームの数々はサッカー大国アルゼンチンの歴史を垣間見ることができます。有名人も多く訪れており、俳優のベネディクト・カンバーバッチや、サッカーの元オランダ代表ファンニステルローイなどが来店しています。
La Parolaccia
私が初めてブエノスアイレスに来て最初に入ったイタリアンレストランがプエルトマデーロ店でした(写真はパレルモ店)。市内に6店舗ある高級イタリアンチェーンで、日本でも有名なイタリア産パスタ「ディチェコ」(De Cecco)や最高級オリーブオイル「ズッカルディ」(Familia Zuccardi)が使用されており、確かな品質にこだわる人気レストランです。
MARE by Fran
プエルトマデーロ地区の「MARE by Fran」は主に魚介類を使った地中海料理を提供しています。元々は「by La Parolaccia」の名前がついていましたが、マル・デル・プラタの有名シェフ、Fran Rosatを招聘しリニューアルしました。個人的にこちらの海鮮スパゲティ「Spaghetti Italiano Frutti di Mare」はおすすめの一つです。
Gioia Cocina Botánica
昨年末に「ミシュランガイド2024」に選出されたばかりで、おそらくこのリストの中で最も興味深いベジタリアンレストランでしょう。有名ホテル、パーク・ハイアット・ブエノスアイレスの敷地内にあり、モダンなラウンジと庭園を望む居心地の良いテラスを備えています。野菜、豆類、キノコ、果物などを使った料理を提供しており、二週間ごとにメニューが変わるそうです。
Croque Madame Palacio Paz
フランス建築の邸宅としては市内最大のパス宮殿(Palacio Paz)の中に出店していて、「お洒落なレストラン」の筆頭候補です。他にも国立装飾芸術博物館内など市内に6店舗を構えています。ランチやティータイム、そして夜はドレスコードもあるので、豪華な宮殿内で特別な時間を過ごすのに最適でしょう。
Trattoria Olivetti
パレルモ・ボタニコにある1939年創業のトラットリアで、伝統的な味を守り続ける老舗イタリアンです。トラットリアとはリストランテよりも家庭的な大衆食堂のことで、自家製パスタやラザニアがおすすめです!夏は日陰になり、冬は暖房が効く屋上テラスでは一年中快適に食事をすることができます。ウェイターの気配りも心地良いです。
Tanta Argentina by Gastón Acurio
アルゼンチンに来てペルー料理?と思うかもしれませんが、日本人好みの味付けを楽しめる南米料理といえば、やはりペルー料理は欠かせません!海鮮を味わいたいなら本場のセビーチェ(Cebiche)、そして酢豚テイストの牛肉バージョン、ロモ・サルタード(Lomo saltado)もおすすめです。締めに人気デザート、ルクミータ(Lucumita)もお試しあれ。ペルー料理はボリュームたっぷりなので行って後悔はしません!
Ichisou
最後は日本食が恋しくなったら滑り込むべき予約必須の日本料理店をご紹介します。三代目の女性板前マリア・アレハンドラ加納さんは、2022年からアルゼンチンにおける日本食普及の親善大使としても活動されています。とにかく日本にいるのではと錯覚するような(私が行った時は周りが皆韓国人でしたが)料理が味わえます。決して治安がいいとはいえないバルバネーラ地区にあるので、タクシーで行かれることをお勧めします。予約はWhatsAppのみ対応です。
在住者によってもおすすめは変わるはずですので、是非ご自分のお気に入りのレストランを探してみてください!大抵のレストランのメニューには文字だけが並んでいて、写真や英語表記が無い場合が多いので、事前にGoogleマップやインスタグラムなどで写真をチェックしていかれることをおすすめします。
最後にアルゼンチンのレストランに関する注意点を一つ!南米のレストランに日本のようなサービスや接客を期待しないほうが無難です。上記のリストは私自身が体験した良いサービスを提供している店を選んだつもりです。とはいえ残念ながら接客するウエイターによって差があったり料理の質にムラがあったりと、当たり外れがあるかもしれないことは頭の片隅にいれておいてください。
また10%のチップ(Propina)を置いていく習慣もありますので、アルゼンチンの特性を理解した上でおおらかな心で食事を楽しんでいただくことを願っています!
¡Buen provecho!
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