1年前と比べると
今年の在校生は例年以上にべったり一緒にいるイメージです。
去年度あたりから、私は色々なクラスに行っているから顔見知りが多いのと、
コロナ禍でも一生懸命勉強している姿を見てきたからでしょうか。元々大きな学校ではないし、例年の半分の人数しか学校に来てないわけですし。
その彼らの大抵の学生が1年から最高2年ずっと見ています。
そして、今、来春卒業を控えた彼らをみて思う。
上手になったなぁ。
最初、初級でて形やない形に苦戦していた学生。大半がN 3突破するかどうか止まりですが、3人は今N2レベルの勉強に。3人娘と呼ばれ、ずっと切磋琢磨してました。
少し上の初中級レベルからスタートした学生。こちらの話すスピードに普通についてくるようになりました。彼ら自身も話し方にクセは抜けなくても、筋の通った話し方になってきた。
今学期は五月雨式に新入生が来ているので、クラスの編成と教員の配置が1ヶ月単位くらいで変わらざるを得ない勤務校。
10月11月は1クラスのみ、勤務校で一番上のレベルの担当でしたが、
12月は3クラス。約2ヶ月ぶりに授業に入った学生が多いクラスが2つ増えました。この2つは1つが上から2番目、もう1つが1番下。
前学期も、むしろその前から見ていたはずなのにその時はあまり気づきませんでしたが、今回2ヶ月(長い子で1年ぶり)空いて久々に彼らの姿を見ると、
「あぁ、なんだかんだ言いながら彼らも少しずつ伸びてるわ」
と思う場面が所々あって、何だか感慨深い。
もちろん全員がグッと伸びたわけではなくて、未だに「ちょっとこれは…今後大丈夫か?」と思う学生もいるんですが、入学したてから去年の同じ頃、前学期の最後と比べると
それぞれ少しは変わってる。
1番下のクラスなんて、言葉がうまく出てこなくても表情が柔らかくなった学生や、わかったときにはっとした顔になる学生が増えた。前は何をしてもポカーンだったのに。
緊急事態宣言が解除された後の登校の時も思いましたが、べったり熱く関わっていたら見えなかったものが、一度冷却期間を置いたことで見えた。
たまにはこういう時間があるといいもんですね。
ちなみに、思えば成長したわと思うことがもう一つ。
勤務校は6階建なのですが、学生のエレベーターの使用は認められていません。だって混みすぎるから。また、業者の人なども使うので混雑緩和。つまり、6階まで階段のみ。
入学当初は死ぬ思いでこの6階まで上がってきます。
年功序列ならぬ、レベル功序列なので、上のクラスになればなるほど下階で授業が受けられます。
つまりアホはずーっと死ぬ思いで上階へ。かしこは悠々下階へ。
見ていて思うのは、彼ら、総じて体力ない。
国では
坊ちゃん嬢ちゃん育ちでおうちはお抱え運転手がいたり、
運転手はいないにしても移動のほとんどはバイクでドアtoドア生活
な学生。
事情は様々ですし、意外と日本人って歩くのを苦にしない人が多いからか、3階くらいまでなら各々事情はあったとしても平均して全員平気で登っていくと思うんですが、
入学当初の彼らは3階までで死にそうな顔しています。
慣れないところで生活して通学してきてからの階段なので疲れるのもわかるんですが、
(今年は行けませんでしたが)遠足などで歩いていても10分も歩けばヘトヘトになっています。
若者よ、大丈夫かー?
ですが、こんな生活を1年以上続けていると体も変わるのか、最近は階段で会うと
「あ、先生こんにちはー!」
と言いながらさっさと上の階まで登っていく。
日本語とともに体力まで向上しているのはええこっちゃ。
それに加えて今年は徹底したマスクと除菌もきいてか、学生はこんな状況の中、とても元気です。毎年誰かが何かぐずぐずしてるのに。