ベトナム人は距離が近い
今の学校で働くまで、ベトナムの人と関わることがほとんどなかったので最初はすごくびっくりしたんですが、
ベトナムの人って距離が近いです。
話す距離とか、ボディタッチの多さもとかじゃなくて、快・不快の範囲が狭いというか。
スペインでも、お客さんが普通に人の家の冷蔵庫を開けて飲み食いするという図は何度か見ましたが、ベトナムも似た感じ。
日本は親しき仲にも礼儀ありじゃないですが、どんなに仲が良くても授業中隣の人の消しゴムを勝手に取って使ってまた戻すってしないし、人様の家に行って冷蔵庫を勝手に開けるということはまずしないと思うけど、ベトナムの人ってそういうのを普通にする。(お部屋事情は知りませんが)
初めて会った人でも気にしない。消しゴムを勝手に使われた側も何とも持ってない様子。「自分のもの」という感覚も薄いのかと思うくらい、「これ、昨日〇〇さんの机に置いてありましたよ」と教えてあげてもそれが自分のものか気付くのに時間がかかる場合も少なくない。
休憩時間も、誰かの机の上に置いてあったお菓子を見つけたら、本人の許可なく、しかも本人より先に食べていたり。
日本なら学校でも一言まず「消しゴム借りていい?」「お菓子食べてもいい?(というか持ち主が「食べる?」と聞くのを待ってからの方が多いか)」と断りを入れると思うんですが、彼らにそういう境界線のようなものってあまりないみたい。私は本人同士の言葉が分からないから、実はちゃんと言っているのかもしれないけどすごいナチュラルに使ってる。
もちろん、独り占めすることもなく、ごく普通に「先生もこのお菓子食べますか?」と言ってお菓子の袋を差し出してきたり、言葉が通じなくても隣の席の中国人なり韓国人なりに「ほら食べよー」と言って差し出す。
なーんでもみんなで。いいことも悪いこともみんなで。下手すりゃテストの答えも一緒(これは徹底的に撲滅に向かいますが)。勉強に関してはもう少し他より前を行ってやるというガッツが欲しいところもあるけど、これも国民性というか文化なんだろうなぁ、、、
「これが私のやり方なんだから口出ししないで!」とか「それはあなたが決めることでしょう、私は関係ない」と「個」に集中して突っぱねる文化の人たちもこれまでにたくさん見てきたので、同じ人間なのに面白いなぁ、
と、ベトナム人学生が「食べますか?」と言って差し出してきたおさつチップスを食べながらフと考える月曜日でした。(そうやってもらうから太るんだ←言い訳)