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荒波に揉まれて

今のクラスは日本語能力試験N1〜N3受験者までが揃うレベルがバラバラのクラスです。

N3受験といっても、1年前の受験(7月がなかったからね)で、事前の模擬テストでは合格に届くこともあったのに、本番ではかなり惜しいところで落ちてしまった学生たちです。そんな子たちがクラスに若干名います。残りの大半はN2、一部にN1受験者です。

N2とN3は文法などで重なる部分も多いので、授業ではN3の対策はせず、N1とN2のみ対策をしています。

つまり、N3を受験する学生が、かなりきついながらもN1の対策も受けている状況です。(クラス編成上そうするしかなかった💦)

ぱっと見、鬼ですよね。笑

ですが、彼らN3受験者は昨年失敗してとても悔しい思いをした人たち。

そして周りは自分は越えられなかった壁を乗り越えた人や自分より高みを目指して切磋琢磨している(かどうかは謎)の人ばかり。

さらに先生はレベルなど気にせず容赦なく当ててくる。

ということでかなり刺激されていたのでしょう。

来月、N3(初中級〜中級)を受験するはずなのに、少しずつですがN1(上級)の問題も正解し始めた。

N3受験者がN2の問題を、N2受験者がN1ができるようになることはままあります。レベルは一つしか変わらないので。

でも、二段回飛ばしたレベルでもできるようになってくるのは素直にすごいと思うし、うれしい。

絶対的に知識量が足りないので文字・語彙や文法では劣りますが、考える力がつけば読解と聴解はテクニックとコツで解き始める。

いいぞいいぞ!

これは大ベテランの担任の先生の思惑通りといえばその通りなのですが、

レベルとしてきついものを与えてもめげずに食らいつく性格の学生をこのクラスに入れて、その中で揉まれることで伸ばしていく。

間近でいいものを見せてもらっている気分です。

もちろん、まだまだなところもあるし、本番はどうなるのかわからないですが、

少なくとも彼らは去年の悔しい思いを晴らしてくれる気がしています。

もちろんN2、N1受験の学生もそれぞれに頑張っています。

どうか後2週間でもう少し彼らの力が伸びて、全員笑って合格通知が貰えますように。

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