だいがくいんぼっち
昔、志摩半島の村の沖合にある研究室に、だいがくいんぼっちという同じ研究室に友達がいない大学院生がいました。
だいがくいんぼっちはたいへん頭の良い男で、いつも村の研究室の大学院生が苦しんでいた式変形を一発で解いたたり、測定機械が壊れた時直していました。嫉妬に狂った大学院生たちがすき家で対策を相談していると、頭のいいM1が名案を思いつきました。それは、だいがくいんぼっちより頭のいい「千人力の天才」をでっち上げ、だいがくいんぼっちを怖がらせようという作戦でした。
翌日、何も知らないだいがくいんぼっちは村の研究室にやって来て、IF大きな論文と大きな研究費の内訳を見つけました。この論文は千人力の天才が書いた論文で、研究費は千人力の天才に交付されたものだ、と村の研究室の大学院生が説明しました。
さらに、キラルが選択的に合成された巨大な天然生理活性物質マイトトキシンを見つけただいがくいんぼっちは「こんな天才がいるのではかなわない」と恐怖に震え、論文を取りに戻ってくる前にと大急ぎで研究室へ逃げ帰ってしまいました。その後は、もう二度と村の研究室にはやってこなかったそうです。