勉強は善。遊びは悪。
先日、探究自立型教室『シン・スクール』の代表をされている吉澤さんとお話をさせていただいた。
カナダで留学エージェントをされている方からのご紹介で、「すみよさんがされている国際交流サークルと共通点があるかもしれませんよ」ということで。
シン・スクールさんのビジョンは、
吉澤さんの想いは、
ということ。
私が運営するオンライン国際交流サークルは、カナダの中高生と友達になって、自分自身を知ってもらうことがコンセプト。
扱うものは異なれど、伝えたいメッセージは同じ。
最初の数分お話しただけで、共感できること、そして、同じ悩みを持っていることが分かった。
吉澤さんは、ゲームやマンガ。
私は、友達づくり。
共通しているのは、扱っているものが、いわゆる『勉強』ではなく『遊び』ということだ。
そして共通の悩みは、『遊び』を通しての学びは、大人に理解されにくいということ。
『勉強』は学力が身に付くよいことだが、『遊び』は娯楽なので、ためにならないという先入観があるのかもしれない。
だが、誰もが『遊び』が好きなはずだ。
なぜなら、『遊び』は、『好き』という気持ちが原動力になっている。
モチベーションが上がるのも、『好き』だからだ。
対して『勉強』は、『好き』という原動力がある人たちばかりではない。
大人であれば、必要に迫られて『勉強』ができるかもしれないが、『好き』な気持ちや興味がないのに、長続きさせるのは難しい。
ならば、『好き』なことをしながら学べるのが一番なのではないか、と私と吉澤さんは考えるのだ。
国際交流サークルを始めてからの悩みは、『カナダに住む友達をつくる』というコンセプトが他にないので、分かってもらいにくいと感じること。
私が運営しているのは、英会話教室や英語塾ではない。
『遊び』を通して、英語の楽しさや、文化や考え方の違いを知ってもらうこと。
5000名以上の留学のお手伝いをしていて、英語の勉強だけでは海外で生活することが難しいことを知っているからだ。
国際交流サークルでの『遊び』は、単語を当てるゲームや、家の中から指定されたものを持ってくるゲームや、絵を描くとか、自分についてのクイズを作って出題し合うとか、最近気に入っている曲やミュージシャンについて発表するとか。
アウトプット中心の交流。
大切なのは、参加者全員が楽しめること。
ハードルを上げて難しいことをするよりは、『遊び』のようなアクティビティを通して、一緒に笑ったり、楽しんだりすることで、もっと知りたい、もっと学びたい、と思えるようになること。
簡単な内容が英語でできてこそ、仲良くなったら、もっと難しいことや、自分の気持ちについて話せるようになるから。
誰に伝えたいか、も大切だ。
伝える相手がカナダの中高生なら、カナダの中高生がワクワクするような内容がよい。
世界情勢や環境問題を話すより、好きな映画の話をした方が、カナダの中高生と早く距離が縮まるかもしれない。
大人だって、そうやって同じ趣味の友達をみつけたり、取引先と仲良くしたりしているのだ。
ある日のZoomセッションで、将来の夢についてディスカッションをした。
カナダの高校生に「私は学校の先生になりたいの。〇〇は?」と聞かれた日本の高校生が、「人のお世話をしたり、人の役に立つ仕事に就きたい」と答えた。
カナダの高校生は、「具体的にはどんな仕事?相談に乗ってあげるとか、カウンセリングするとか、そういうこと?」と聞いた。
日本の高校生は、具体的な職業が思いつかず、言葉に詰まってしまった。
カナダの高校生は、「〇〇がやりたい仕事と合っているか分からないけど、カナダには”ソーシャルワーカー”という仕事があって、学校や病院や公的機関などで、困っている人の相談に乗ったり、アドバイスしたりする仕事があるんだよ」と言った。
日本にもソーシャルワーカーのお仕事はあるが、そんな職業があることさえ知らなかったその高校生は、その日から将来の夢がソーシャルワーカーになった。
『遊び』からの学びの大切さを見過ごしてはいけない。
『遊び』を通して自分を知り、考え方や表現の仕方を学び、主体性を持って行動することで、知識やスキルを身に付け、それが生きる力になっていく。
今の世の中は、決まったレールなどない。
働き方や仕事の形がどんどんと変わっていき、これからも変化し続ける。
親や先生とは違う目線でアドバイスをくれる存在が、貴重な役割を果たしてくれることもある。
私が運営する国際交流サークルは、『遊び』のようなものだ。
あえて、英語を『勉強』させていない。
それでも、参加者の方たちは、人生において大切なことを日々学んでいる。
👆シン・スクールさんのウェブサイトです
続きは次回。ちょっとアピール。こんなことやっています。👆
参加してくれる中高生を大募集中です🎶