諸行無常の対策

諸行無常というのは、この世のすべてのものが続かないということ。
自分と関係のない世の中や現象が続かなくてもかまいません。
問題なのは、自分の大切にしているものも続かない。
自分の好きな人も別れていかなければならない。
さらに自分のお肌も続かない。
それどころか自分の命も続かない。
やがて必ず滅んでいくなら、どこかに変わらない、
崩れないものはないかと求める気持ちが強くなる。

中国の故事成語に居安思危というのがあります。
安きに居りて危うきを思うということです。
この後に、
思えばすなわち、備えあり。
備えあれば憂いなしと有名な部分に続くのですが、
安きに居りてというのは、まだまだ安すべて大丈夫な時に、
危うきを思えと。
あなたの身に、危険がやってくるかも知れないと。
もしそういうことに思いを致していれば、備えができるでしょう。
備えができれば、憂いがなくなるんだよと。
こういうことです。

反対に、ほとんどの人は油断していますから、
そんな危険が降りかかってくるとは思いも寄らない。
だめになったらだめになったとき、
その時はその時というものの、
心の中には心配や不安があると、こういうことです。

私たちが求めている幸せは、やはり諸行無常の中の一つですから
一時的な幸せです。
やがて崩れたり色あせたりしてしまう儚い幸福ばかりです。
そんなことが分かっているのであれば、
どこかに変わらない続く幸せはないかと
早く対策をしておいたほうがいいということです。


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