鉄の鎖を逃れて金の鎖で縛られる

どれだけ科学が進歩しても、幸せになれないのはなぜだろうか。

これを仏典の中には「有無同然」と教えられている。

有無同然とは、
なければないで苦しいけれど、
あればあったで苦しいということ。

えーッ?
一体どういうこと?
分からないという人も多いと思う。

例えば、お金がないと苦しいのは分かりやすい。
じゃあお金があれば苦しくないか。
金もちの家は豪邸だけど、周り中高い塀をつくっている。
財産をとられないかと不安。

恋人がいないと恋人が欲しいけど、
いると今度は誕生日覚えてないと怒られたり、
振られないかと心配になる。

結婚した人は、新婚旅行にいって、
「私、こわい程幸せ」と言っている人がいる。
なぜこわいの?
幸せが続かないのが不安だから。

宝くじ当たった人「あたらなければよかった」発言
芸能人は人気が落ちるのが不安。
変な宗教に迷う人が多い。

ノーベル賞をとった川端康成が自殺している。
高い地位があると、責任が重くなる。
「楽は下にあり」といわれる。

波の音がいやだということで、
山に住むけれど今度は、
松風の音で眠られないと苦しむ。

ない人は鉄の鎖でしばられている人。
ある人は金の鎖でしばられている人。

みんな鉄の鎖を逃れて金の鎖で縛られようとしているだけ。


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