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私と彼のこと(10)-ミルク-

いつ、どれくらい?

彼はミルクの飲みが、比較的よい赤ちゃんのようだ。
Rさん(彼の母親)から来たLINEを読み返してみたら、生後2日目で40cc飲んでいた。

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新生児期の哺乳量やタイミングについては、「欲しがるときに、飲めるだけ」という考えと、「一定の感覚で、一定の量を」という考えの両方があるようだ。

消化の良い母乳が中心の場合は、欲しがるだけあげても大丈夫だが、ミルク中心の場合は一定時間(3時間程度)空けてからにしないと、吐き戻してしまうこともある、というような話も聞く。

一回ごとの量や感覚に神経質になるよりも、数日~数週間スパンの体重増加を指標に量を調整するのがよいと思う。

母乳と人工ミルク

私の母(彼の曾祖母)から「昔は『母乳で育っていない子は身体が弱い』とか言われたよね」などと聞いたことがある。
ここで注意していただきたいのは、私(50代)の母(70代)にとっても、母乳神話は既に過去の話だったのだ。

しかし、実は未だに「完母(完全母乳育児)」という言葉に悩まされるお母さんは多いらしい。

背景の一つには、WHOが母乳育児を推進していることがある。
子育て中のお母さん・お父さんの中には、粉ミルクの缶などに「母乳は赤ちゃんにとって最良の栄養です」等の表記があることに気づかれている方も多いと思う。
個人的には、母乳の出が悪くてミルクを利用しているお母さんなどにとっては、責められているかのように感じるのではないかと心配になる。
あれは、WHOの指導により、消費者庁が記載を義務付けた結果だ。

母乳神話の崩壊

ところで、かつて信じられていた、母乳の優位性の殆どは科学的に否定されている。
母乳には、将来的な肥満・アレルギー・喘息の予防効果は確認できなかった、と信頼できる研究で結論付けられている。
また、気道感染症の予防効果もないとのこと。要するに、「風邪をひきにくくなる」なんてことはない。

しかし、新たなる神話が…?

ただし、生後1年間の感染性胃腸炎とアトピー性湿疹の発症率は下がるらしく、乳幼児突然死症候群(SIDS)の発生率も低減される、とのこと。
そう聴くと「やはりできる限りは母乳の方が…」と考える方が出てくるのも仕方がないのかもしれない。

何が一番大事かといえば

しかし、お母さんが心安らかであることが、赤ちゃんにとって最良であることは疑う余地がない。
安全性をしっかり確認した上で、利用できるものは何でも利用しよう。

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