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私と彼のこと(22)-コロナ禍の中で生まれるということ②-

彼がこの世に生を受けてから3週間。
実のところ、私が彼と直接対面したのは一度だけ、それも一時間にも満たない時間に過ぎない。

その理由は、以前書いた。

私と彼のこと(2)-コロナ禍の中で生まれるということ-

要するに、彼の両親・祖父母は全員、対人援助職に就いているので、感染の危険を極力遠ざけなければならず、この半年近く、ほとんど市を跨いでの移動をしていないのだ。

保育・教育・医療・介護などの従事者は、業務の性質上、密接な身体接触を避けられないし、援助の場面でもアセスメントの場面でも対話は不可欠だ。
その上、乳幼児はもちろんのこと、高齢者や疾病者も状況によっては自力で衛生管理が難しいことがある。

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私たちは、業務を通じた感染のリスクが高いと自覚しつつ、彼の誕生と成長を見守れることに幸福を感じて毎日を過ごしている。

ところで、ここにきて気になる情報が入ってきた。

幼児が新型コロナ媒介か 上気道に年長者の最大100倍の遺伝物質 米研究

5歳未満の幼児の上気道には、5歳以上の子どもや大人の10~100倍の量の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の遺伝物質があるとする研究結果が30日、米国医師会(AMA)発行の医学誌「JAMA小児科学(JAMA Pediatrics)」に発表された。地域社会での感染拡大において、幼児が重要な媒介者となっている恐れがあると指摘している。

これはまだ、そうした見解を示す研究結果が一つ発表されたということに過ぎない。
しかし、今後の研究の行方と、特に報道のされ方によっては、ますます保育士不足に拍車がかかるだろう、と心配せずにはいられない。

彼も、そう遠くない将来、保育園やこども園のお世話になるはず。
(※私の園は、原則として職員の子ども・孫を預からない)
その頃の保育園・こども園の状況が、施設定員を割っているのに保育士が足りないので子どもを預かれない、なんている惨状を呈していないとは限らない、と気付いてしまって不安になっている。

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