見出し画像

私と彼のこと(55)-子どもは静かに溺れる-

昨日に続いて、子育て中に出会う危険について。
保育士でありながら、数年前まで知らなかったのだが、「子どもは静かに溺れる」のだ。

本能的溺水反応

溺れる人は水面に残り、呼吸をすることに精一杯で
●声を出せない
●手や腕を振って助けを求める余裕もない
●上下垂直に直立
●助けが確認できない状況では足は動かない

つまり、大声で助けを求めて手足をバタバタさせたりはしない。

特に子どもは……
●何が起きているのかも理解できず
●静かに沈む
…ので、すぐ近くにいる大人でも気づけないことがある。

気付けない

家庭において、きょうだい二人でお風呂場で仲良く水遊びをしているので、親は家事を済ませようと、その場を離れる、なんてことも考えられる。
「何かあれば、大きな声で知らせるだろう」
「万が一足を滑らせて沈んでも、お兄ちゃん・お姉ちゃんが気付くだろう」
……しかし、気づけない恐れは大いにあるのだ。

静かで動いていない子に注意

保育園・こども園のプール活動においては、指導する職員とは別に監視員を、できれば複数配置する必要がある。
そして、「動き回っている子、声を出している子ではなく、静かに動かない子に注意を向ける」という、普段とは正反対の意識を持たなければならない。

画像1

彼が水遊びに興じるようになるまでは、まだしばらくの猶予がある。
それまでに家族全員の知識と意識をアップデートしておこう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?