私と彼のこと(466)-帰れない二人-

今朝は小一時間、彼と二人きりだった。
自宅にいても退屈な彼は、しきりに散歩に行こうと誘ってくる。
私も退屈に感じていたので、暖かい格好をして家を出た。

彼が「あっち」と指さす方向に歩く。
延々歩く。
ときおり私から「そろそろ帰ろうか」と自宅の方向を指し示してみるが、彼は首を振り、反対方向を指さす。

ヨロヨロと彷徨う私の脳内には、井上陽水の『帰れない二人』が流れている。
特に、忌野清志郎とのライヴ版が最高だ。

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