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私と彼のこと(84)-不機嫌な夜もある-

昨晩は珍しく、彼のご機嫌が悪かった。
入浴中の私の耳にまで彼の泣き声が届いてきた。

リビングに行くと、Rさん(彼の母親)が一生懸命なだめている。
妻(彼の祖母)は既に疲れた表情を浮かべていた。
お腹は空いていないはずだし、オムツも濡れていない。
何をむずかっているのかわからず、二人は途方に暮れていた。

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私が抱っこすると、ほどなく泣き止んだが、表情は冴えない。
しかし、Rさんと妻が口々に「じいじの抱っこの威力はスゴイね」と褒めたたえるので、私はイイ気になって彼をあやし続けた。
妻はともかく、Rさんが早くも「じいじコントロール」を会得していることに驚く。

しばらくして落ち着いた彼が、ミルクを欲しがる様子を見せたので飲ませると、そのまま眠ってしまった。
私が自己有用感を高めた夜だった。
ちなみに長男A(彼の父親)は、仕事で疲れ切って熟睡していた。

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