私と彼のこと(410)-諦める-

今日も幾つかのことを諦める決断をした。
おそらく明日も。

この一年、これまでの人生で経験したことがない頻度で、「いつもなら」「去年までは」「昨日までは」できていた、楽しめていたことを手放し、遠ざけてきた。
彼が生まれたのは、そういう時代だ。

ここ数日、富士の麓の田舎町でも、かなり緊迫した状態が続いている。
すぐ背後に忍び寄られている恐怖を感じつつ、生活し、仕事をこなす日々だ。

彼に体験させることができないまま諦めた幾つかのものは、いつか取り戻せるのだろうか。

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