私と彼のこと(233)-ちょっぴりずれてる-

ババババンドは今夜も ちょっぴりずれてる
いったりきたりで ゆれつつ進んでる
(奥田民生『MYRY』)

昨晩のオンライン研修では、「ズレ」の視点のズレに気付くことができた。

子どもの興味の対象や、探求のベクトルは、そこに寄り添う大人のそれとは往々にしてズレる。
それぞれが別の人格なのだから、それぞれが自身の主体であることを尊重し合えば、本質的にズレる、と言ってもいいだろう。
つまり、ズレを許容しない関わりを求め始めると、少なくともどちらか一方が、大抵は両方が苦しさや行き詰まりを感じるようになる。

ズレは、そこにあるものとして楽しむ方がいい、というのが私の認識だった。
しかし、その前提として、相手のリズム・テンポ・ペースに自分のそれを重ねようという欲求も、大人(保育者)の側には当然生じてくるものだと思い込んでいた。
その辺りの視点にも、ズレがあったのだと気づいた。
しかし、気づいてみると、保育士の宿業と言えなくもないとも思えてくる。
保育士が園児に対して、「こうあってほしい」という願いを持つことは、これまた当然のことだから。

彼と私の間にも、そう気づいてみれば、私の願いが横たわっている。
それもまた、そこにあるものとして、楽しみつつ付き合っていくしかない。

ちょっぴりずれてることを意識したり、忘れたりしながら、行ったりきたりでゆれつつ進んでいこうと思う。

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