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私と彼のこと(7)-アンビリカル・コード脱落!-

Umbilical cord

Rさん(彼の母親)から「へその緒がとれた」と連絡が入った。
そう聞いて初めて「ああ、そうか。この間会ったときには、まだへその緒がついていたんだ」と思い至る。
私の知識や観察力が、いかに低レベルなのかが判る。

へその緒には動脈が2本と静脈が1本流れていて、赤ちゃんの成長に必要な栄養と酸素をお母さんの身体から送る役割を果たしている。
子どもの頃、そう説明されたときは、お母さんと赤ちゃんは血液を共有しているのだと思っていた。
文字通り、血がつながっているのだと。

それなのに、お母さんと赤ちゃんで血液型が違うことがあると気づいたときには、頭が混乱した。

胎盤

後に、臍動脈と臍静脈が胎盤にある母親の血液に浸るような構造になっていて、そこで栄養や酸素、老廃物や二酸化酸素を交換する仕組みだと知り、よくできているものだと感心した。

一方で、胎盤剥離が母子ともに命に関わるということも理解できる。
日本の妊産婦死亡率は非常に低く、近年は10万分の3程度だが、当然ながらゼロではない。
また、赤ちゃんの周産期死亡率は1000分の4程度。

改めて、彼を無事に生んでくれたことを、そして無事にこの世に生まれてきてくれたことを、Rさんと彼には感謝したい。

おへそのケア

へその緒がとれた後もしばらくは、おへそは清潔に保ち、消毒を続けなければならない。
長女(彼の叔母)は、おへそが化膿してしまって痛々しかったことを思い出した。

画像1

画像は、その長女に抱かれる彼。

アンビリカル・ケーブル

余談だが、潜水服や宇宙服の生命維持用ホースのことをアンビリカル・ケーブル(Umbilical cable)というらしい。

確か、エヴァのアレもそんな名称だった。
エヴァは母親を象徴する存在だけど、へその緒を引きずって戦っていたんだな。

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