本書は左と右の対立を超えるために書かれた。ジョナサン・ハイト「社会はなぜ左と右にわかれるのか」
本書は左と右の対立を超えるために書かれた。ジョナサン・ハイト「社会はなぜ左と右にわかれるのか」
というわけで、本書を読破したんだけどさ。
結構、時間かかったね。
3000円オーバーの本だからか、結構ボリュームがあった。
ジョナサン・ハイトは、左と右の対立を超えるために、本書を書いたの?
ハイトは、元々は、ガチガチのリベラリストだった。本書の研究も、当初は、民主党に勝たせるために、始められた。
元々は、リベラリストだったんだね。
でも、色々あって、今は多元主義者になっている。
今は、多元主義者なんだね。
今のアメリカは、左と右が、相互に相手を滅ぼさんとするぐらいに、ガチガチに対立している。
左と右が、ガチガチに対立していると、協力して何かやろうということには、ならないよね。
ハイトも、それを憂いている。だから、政治学者と心理学者が、協力しあって、事態を解決しようと、会議を開くこともした。
そこまでしたんだね。
ハイトのいう、3つの原理を紹介しよう。
「まず直感、それから戦略的な思考」
「道徳は危害と公正だけではない」
「道徳は人々を結びつけると同時に盲目にする」
今日は、第一原理について解説し、他の原理については、明日以降に書くことにするよ。
まず「まず直感、それから戦略的思考」だね。
ハイトたちは、巧妙な実験によって、道徳的判断は、まず直感的になされ、その後に、理性的思考によって、正当化がなされることを明らかにするんだ。
え?理性的思考によって、考えてから、道徳的判断するわけじゃないんだね?!
そうなんだ。こういう直感主義がハイトの特徴のひとつだ。
直感を重視しすぎている、という批判はないの?
当然ある。しかし、ハイトらは、巧妙な実験によって明らかにしているし、ハイトは「べき論」は使わずに、あくまで、記述的に書いているんだ。
しかし、直感が先で、理由付けが後付けなんて、理性主義への挑戦だね。
ハイトは、直感を象(エレファント)、理性を象の乗り手(ライダー)に例えている。
直感の方が、圧倒的にパワーが上なんだね。
だから、たとえば、人を説得するときは、理由付けではなく、直感を直接の対象にしたほうがいいんだよね。
話し合いでも、エレファントとライダーは関係してくるの?
異なる道徳的立場の人が、話し合っても、象は相手から、身体を遠ざけ、ライダーは、相手を反駁しようとやっきになる。
じゃあ、わかりあうことなんて、できないじゃん。
でも、相手に対して、敬意と愛情があれば、象は、相手の方へ身体の向きを変えていく。
わかりあおうと、努力し始めるんだね。
ボクらは、理由付け(ライダー)のほうを、説得の対象にしがちだし、これらの話は、実際の生活でも役に立ちそうだよね。
エレファントとライダーの例えは、わかりやすいね。
ボクも、今では、この例えを念頭において、人と話すことにしているね。
そのほうが良さそうだね。ためになる話だなぁ。
本書は、本当に、いろんな学問の学際的な研究だ(たとえば、心理学、政治学、哲学、進化論などなど)。
こんなブログじゃ、到底、書ききれないね。
他にも、ためになる話が、満載なので、アナタもぜひ読んでみてはいかが?
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