見出し画像

ぶぶづけやを訪れる人たち

ぶぶづけや来る人たちのほどんどが、一人暮らしの方です。
お客さん、というより袖振り合う仲といいますか、ふっと立ち寄っておしゃべりして、そしてまた明日から元気に暮らしていこうね・・という感じの人たちです。

かれこれ15年近く、そんな感じで、通常の世界とは違う経験をしたり、
深海のような境遇を生き抜いた人たちと時を共にしてきました。

あるとき、bubuは思いました。この人たちの話の中には、生きるということの真の種だったり、暗闇をじっと耐え忍ぶ灯のようなものがあるなぁと。
「なるほどねぇ」「そうきたか・・・」と思うような、
生活の知恵や思考の持ち様が、たくさんありました。

ある日、訪れる人のひとりが言いました。「きっと、他の人も、ひとりでいるときに、ラジオ聞くみたいにこういう話を聞いてみたいと思う人、いるんじゃないかな・・・誰かと話したり、誰かの話を聞いていると気づくことってあると思うんだ・・・」と。

辛いのは自分だけじゃない、悩んでいるのは自分一人じゃない。
誰かに、どう思うか聞いてみたい・・・

そんなとき、ふと誰かの声を風のようにきいて、
一服して、ふぅ・・・とため息をひとつ吐き出して
それからまた明日も生きていく。
そんな場があったら、いいんじゃないかと思ったのです。

で、「その場を"オープン"にしてみようか?」
と、相談したら、「うん、いいね!」と言ってくれました。

少しずつ、私たちの何気ない会話を
お茶のように、注いでいけたらと思います。

この記事が参加している募集