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就活生の親としての考え方(1)

1.私なりの考え方

就活生の親として子供をサポートすると決めました。

そもそも子育てする中で一番に考えていたのは子供の主体性でした。自分自身がこうなってほしいと思う姿はあったとしてもそれを押し付ける事は絶対に本人のためにならないと考えていました。

そのために私が意識をしていたことの一つは選択肢を与えることです。小さい頃より何かがあるときにAかBを提示しそのうちのどちらかを選択する、その選択の積み重ねが自分自身で判断する力につながると考えました。

くだらない事ですが、2人の子供にお菓子を買い与える際、必ず違う種類のものを買いそのどちらかを各自で自分の判断で選ばせるなどを地味にやっていました。

また2つ目は選択肢が存在するということ自体を教えてあげたいと思いました。今はインターネットが進んでいろんな情報を取りに行こうと思えば取ることができます。しかし私が学生時代には情報の非対称格差があり知ってる人と知らない人の差が大きく自分自身就活活動の中で後になって知っておけばよかった、教えてくれればよかったのにと思うことが多くありました。

そういったこともあり、何とか自分の親として知っている世界、情報を子供に伝え複数ある選択肢の中から自分としてどれが良いかを主体的に選んでもらう、そんなイメージを描いていました。

子供が就活するにあたってはこんな業界がある、こんな仕事があるといったことを伝えるよう心がけました。しかし実際には実家ではなく下宿で生活しているためなかなか情報の共有をすることができませんでした。

2.”起業したい”

また20歳前後ともなれば親の言うことをそのまま聴くと言う事はありません。逆に親よりも他人や友達の言う事のことを信用すると言う状況が普通です。

上の子の場合もともと医療系の大学に通っていたのですがその専門職としての道に実習を通して自分では向いていないと考え、また、当時の大学生にありがちな自分で起業する、そういったことの夢の方に傾いていました。

親としては社会人経験を積んでいるので、当然立派な起業家や社長さんそういった方も知っています。本当にそういう風になれれば良いのですがそういった人はおそらくそのための行動を学生時代に既にしているのではないかと思うのです。

就職活動する中でやりたいことが見つからないので、だから起業したいというのは非常に危うい選択だと思いました。社会人としての常識も身に付いておらずマナーも知りません。

また大人の世界の大変さや汚いところなどを知る由もありません。仮に起業するとしてもせめて何年かは一般の企業に入り社会の常識やそこで知見を広げまた色々な人と知り合い、社会とはこういうものだ、社会のルールとはこういうものだと言うことを身に付けてほしい、親としてはそう考えました。

3.親が就活を知る必要性

社会をよく知った上で起業する、そういった計画的な積み重ねがあって自分で絵を描いていると言うことがあれば問題ないと思いますが、我が家の場合にはそうではなく思いつきに過ぎないように見えました。このため親としてはやはり一般的な就職をまず勧めていく、そのように考えました。

だからといって頭ごなしに言っても話を聞きませんし親の言う通りに動いてくれません。一体どうするのか。

また当時現代風の就職活動がどのように行われているかと言うのは当然私自身の就活は30年近く前の事でもありますからはっきりとわからなかったわけです。

そこで大学の就職説明会に妻とともに参加することにしました。結果としてこれは我が家にとって大変良い結果となりました。就活の実態を知り我が家なりの方針を決めるきっかけとなったのです。

4.キャリアセンターの活用

子供の就活で陰ながら心配をされている親御さんがいらっしゃいましたら、ぜひ大学のキャリアセンターが主催する保護者参加が可能な就職説明会に参加してみてください。

今は大学では我々の時代では考えられなかったような就活のサポートをしています。そこに行きさえすれば様々な情報を得ることが出来るのです。

現在大学は少子化が進む中進学先として選んでもらえるよう、いわゆる就職率を大学進学の目玉の一つとしています。うちの大学に来ればこんな良いところに就職できますよ、また、うちに来ればこんなふうに就職のサポートして安心して任せられますよ、そういったことをアピールするために一通りの相談する環境は整っているのです。

ただしそれは自ら行動しなければ、ある意味一般的な、学費を支払う親向けの宣伝的なものになります。いわゆる就活塾のようなに何もしなくても手取り足取り教えてくれる場所ではありません。

やはり自分たちから積極的に参加し働きかけ質問をし相談するそういう姿勢がないと情報を引き出しサポートを受けられる事はありません。

また親だけが行動したとしても子供自身が動かなければ意味がありません。親としてはそういったセンターがあるから行ってみてはどうか、そこの先輩に話を相談してみてみてはどうかと言うことを子供に伝え子供が自ら動いていくと言うことを待つしかありません。

それにしても私が就職説明会に参加して本当に良かったと思うのは、その当時の就活の状況を一通り把握することができたことです。またその場ではセンターの職員だけではなく複数の卒業生や就活を終了した4年生が登壇し、一般企業に就職したOBの方たちの生の声を直接聞く機会が得られたことでした。

次に続きます。


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