私のホラーな話6~うるさい~
こんにちは。kasanaです。
今回は実家で体験したホラーな話をしていきます。
これは私が結婚して初めて、旦那と一緒に私の実家に里帰りをしたときのお話です。すでに私の自室はなく、私たち夫婦に用意された部屋は仏間でした。大きな仏壇があり、壁には先祖代々の遺影が飾ってある、昔ながらの仏間ですが、日当たり良好で最新のエアコンが備え付けられた、環境的には大変良い部屋です。私も子供の頃はこの仏間が大好きでした。しかし祖父母が亡くなってからは、仏間から変な音が聞こえたり、薄気味悪さを感じたりして、すっかり実家の中のワースト1な場所になってしまっていました。
「ここで寝るのは嫌だ!」と思いましたが、他の空いている部屋は全て物置と化しており、仏間で寝るしかありません。渋々、旦那と二人で布団を敷いて寝ることにしました。
その時の季節は冬で、部屋が冷え込んでいたため、エアコンを点けたまま寝ることにしました。眠りに着いて数時間が経ち、私はある違和感から目を覚ましました。その違和感というのは 「なんか、うるさい…」 でした。
何かすごく大きな騒音が鳴っているような感じがして目を覚ましたのです。
最初、点けているエアコンの音がうるさいのかなと思いましたが、うるさくて目を覚ます程の音ではありません。しかしまだ自分の感覚としては、騒音は鳴りやんでいません。まだうるさいのです。でも実際はエアコンの静かな音しかしていません。「何なんだろう、この感覚は」と考えていると、隣に寝ている旦那が話しかけてきました。
「何か…男の人の声で、めっちゃ怒鳴られてる声が聞えるんやけど…。」
「怒鳴られてる?」
正直私にはその声は聞こえませんでしたが、旦那が言うには、旦那の真上から旦那に向かって怒鳴りつける声が聞えるらしいのです。その声はその後、
すぐに止んだらしいのですが、薄気味悪さが残ります。
しかし私にはその怒鳴りつける男性の声に心当たりがありました。それは亡くなった祖父です。祖父は礼節を欠くと身内だろうが他人だろうが怒鳴りつけてくる気性が激しめな性格をしておりました。今回もよく考えると、私たち夫婦は帰省してから一度も、すぐそこにある仏壇に手を合わせておらず、尚且つお供えの菓子なども供えていませんでした。もしかしたら、私たち夫婦に(主に旦那に)「ちゃんと挨拶せんか!」と怒っていたのかもしれません。そう考えると妙にしっくりきました。
次の日、私は旦那にそのことを話し、二人で仏壇に手を合わせ、両親にお土産として渡していた菓子をお供えしました。そのお陰かどうかわかりませんが、その日の夜は何事もなく過ごすことが出来ました。しかし薄気味悪いことには変わりはありません。私は両親に次回泊りに来るときは違う部屋で寝かせてくれと懇願し、物置部屋を一室、客間に変えてもらうことに成功しました。今では帰省した際も、何事もなく過ごすことが出来ています。
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