リフォームで固定資産税は上がるの?調査員がやってきた!
中古住宅をリフォームしたり、古民家をリノベーションすると、固定資産税は上がってしまうのでしょうか?
1.固定資産税課から調査員がやってきた
私は3年前に築53年の中古住宅を購入し、リノベーションしました。すると翌年のはじめに固定資産税課から調査員がやってきました!汗
調査されるとは想定外だったので「税金上げられるのか!?」と、調査の通知が来た時にはテンション下がりましたが、気を取り直して、この機会に調査員の方に色々と質問してみることにしました。
2.調査されることになった理由
今回うちの家がなぜ調査されることになったのか?
私が挙動不審だったからでもなく、外国人が住み着いているからでもなく、愛媛県外からの移住者だからでもありません!
固定資産税課の調査員はアポなしで突然踏み込んでくるわけではなく、市役所から事前に通知が送られてきます。
調査理由は、固定資産税課で把握している建物の面積と不動産の所有権移転で登記された床面積にくい違いがあったためでした。
53年前に建てられてから、約30年後に一部増築されていました。その増築部分が未登記だったのですが、今回私が不動産を購入して所有権移転登記された際に、この増築部分が加わったことが原因でした。
調査員さんに尋ねてみると、特別な理由がなくランダムで調査されることはないとのことでした。
3.具体的な調査内容
具体的な調査内容は、構造や築年数に加え、基礎、床面積、屋根、外壁や内部仕上げ、天井高、サッシのグレード等をチェックしていました。
調査員の横にひっついて、何を確認しているのか質問をしてみました。
ʕ•ᴥ•ʔ Q:どんな場合に調査が入るんですか?
調査員A:登記の面積が合わなかったり、増築の申請が出されたりするタイミングですね。
ʕ•ᴥ•ʔ Q:サッシの何を具体的に見ているんですか?
調査員A:アルミ、複合、オール樹脂、ガラスはシングルかペアガラスかなどです。(けっこう細かくみるんだなあ)
ʕ•ᴥ•ʔ Q:外壁はサイディングと板張り、どっちが高くなるんですか?
調査員A:板張りです。
ʕ•ᴥ•ʔ Q:例えば外壁を吹付で仕上げたら、下地はサイディングなのかALCなのか分からなくなると思うんですが、どうやって確認するんですか?
調査員A:建築確認の仕上げリストです。
ʕ•ᴥ•ʔQ:設備も対象に入るんですか?
調査員A:はい。キッチンやお風呂などの設備だけでなく、電気(コンセントなど)も確認します。
けっこう細かく見るものなのですね。
要するに、木造より鉄骨造や鉄筋コンクリート造が高く、面積が大きくなればなるほど、仕上げや設備にお金をかけるほど、たくさん税金を払わなくちゃいけないってことですね。
4.リフォームやリノベ後の税額は上がるのか?
今回の調査結果では、未登記だった増築部分の面積が課税対象として増えました。その分の固定資産税が上がることになります。
前年度にリノベーションした部分に関しては、固定資産税が上がることはないそうで、ホッと一息。すでに課税対象になっていた(登記されていた)部分だったからです。
固定資産税が上がる可能性の高いリフォームやリノベは?
建築確認申請が必要な増築や用途変更、主要構造部に手をつけるような大規模なリフォームやリノベーションの場合は、固定資産税上がる可能性大ですので要注意です。
建築確認申請が出されると、その情報がきっかけとなり調査の対象になるんですね。建築確認申請が必要かどうかの判断は、建築士や施工会社に相談してください。
ちなみに、キッチンやトイレを新しく変えたり、内装の仕上げを変えるリフォームはセーフです。
5.税額はどうやって決まるのか?
細かいチェック項目を基に建物の「課税標準額」が算出されます。
そして課税標準額x1.4%が税額となり、建物と土地、それぞれに課税されます。
を合計したものが固定資産税となるわけですね。
例えば、建物が3000万円の課税標準額と算出された場合
3000万円x1.4=42万円
それに土地の固定資産税がプラスされます。
都心にRCの豪邸なんて建てちゃうと、固定資産税、怖いですね・・・
6.実際の税額はどれほど上がったのか?
調査後に税額が決まり、送られてきた固定資産税の用紙。未登記だった増築部分の面積が増えた分、ガッツリ税額が上がるのでしょうか?ドキドキ・・・
結果は、ほぼ変わらずでした! ふうっ。
なぜなら、増築してからすでに20年以上経過していたからです。古くなればそれだけ資産価値が下がるわけですからね。
22年を超えると、リフォームで快適な空間をつくったとしても、減価償却の資産価値としては無しになるんですね。
減価償却の資産価値はなくとも、実際には、電気配線や水道配管も更新して、天井、壁、床の仕上げも新しくなったので新品同様の快適さです。