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会社員を辞めた一番の理由はこれ!
会社員を辞めて個人で仕事をはじめてから6年半が経ちました。
そうか、もうそんなに経ったんだなあ。
「サラリーマンを辞めてフリーになるってよほど自信があったんですね」
と、当時ある人に言われました。
実際には、自信はこれっぽっちもありませんでした。
不安や恐怖の方が強かったです。
定期的に安定して給料をもらえる生活を手放し、不安定で未来の見えない恐怖と不安が日本海の荒波のようにザッバーンと押し寄せてきました。瀬戸内海ぐらいの波ならいいけどさ(ほとんど波ない!)、真冬の日本海の荒波じゃあ足もすくむでしょ・・・。
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1.何の当てもなく独立ってやっぱり無謀!?
「生活費は心配せずに好きなことにチャレンジしたらいいよ」
なーんて言ってくれる伴侶はいなかったので、全ての生活費は自分で稼ぐ必要がありました。当時は離婚後、一人暮らしをしていて経済的にまったく余裕のない状態でした。
営業が得意なわけでもないし、クライアントの当てがあったわけでもない。 仕事ばかりで友人も少なく、人脈ネットワークも持っていない。 地元あるある出身校カードも使えない(ここは知り合いゼロからはじまった移住の地)。
ないない尽くしじゃないかー!
これでどうやって仕事とるんだよー!
と自分に突っ込みいれたりしてました。
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2.会社員を辞めることができたシンプルな理由
こんな状態で、どうして会社員を辞めることができたんだ!?
ということですが、その答えは実にシンプルで、「辞めると決めた」からです。
もう少し説明すると、「このままずるずると同じ環境にいたらだめだ、次のステップに進まなくてはならない」と直感(?)が告げていたからでした。
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3.このままでは人生のチャンスを逃してしまうかもしれない!
辞めると決めた後も、実際にはすぐに独立できたわけではありませんでした。
「独立したいので辞めます」と以前の会社に話をすると引き止められ、結局その後3年間会社に残りました。会社員時代最後の3年間は、副業の許可をもらい、他の設計事務所の仕事と掛け持ちしならがらの目まぐるしい日々でした。
副業で外の世界とも関わりつつ、会社員という保険をキープした状態。安全パイをとったわけです。
でもこのまま不安から目を背け、目の前のことに追われて月日だけが経っていくと独立のチャンスを逃してしまうかもしれない。ずるずると安全という名のぬるま湯につかっていると、人生のチャンスを逃してしまうかもしれない。
この「人生のチャンスを逃してしまうかもしれない恐怖」が、フライパンにこびりついた焦げのように頑なだった「安全を手放す恐怖」をついに凌駕するときがやってきました。
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4.どんな未来が待っているかなんて、まったく予測不能だった
会社の名前ではなく、自分の名前で仕事をしたい、という思いが強くなり、「人生の次のステップに進む時だ」という言葉をテーマに据えました。
すると、ラベルのボレロをBGMとして終盤のパートが頭上に鳴り響き、日本海の荒波に飛び込むカウントダウンがはじまりました。
不安と恐怖を押しのけて、えいやあ!と飛び込んだ独立という道。 もちろんすぐに楽しいことが待ち受けていたわけではなくて、時間をかけて新たな道を手探り状態でつくっていかなければなりませでした。
当時はどんな未来が待っているかなんて、これっぽっちも予測できませんでした。濃霧注意報が出されるくらい、一寸先も見えなかったくらいですから。
でもですね、実際に飛び込んでみたら、そこにあるのは恐怖と不安だけじゃなかったんです。同時に心の底からワクワクしたのを覚えています。その根拠のないワクワク感が自分でも不思議でした。
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楽じゃない道を進んだ先に待っているのは・・・
5.あれから6年半経った現在
この6年半どうだったか?
意外と何とかなっちゃうものですね。
会社員時代より少ない労働時間で収入は増えました。
はじめの3年間はフリーランスとして意匠設計事務所や構造設計事務所でのバイトをかけもちしていました。
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建築の方向性を明確にした直後、現在の仕事仲間の大工さんたちと出会い、自分の設計事務所を立ち上げました。
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3年前に海の近くの家を購入し、住居&設計事務所としてリノベしました。
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住居であり、オフィスであり、ショールームであり、ゲストハウスでもある。また、交流の場であり、実験の場であり、学びの場である。
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施主や大工さんとの打ち合わせだけでなく、食事会、勉強会、音楽イベント、英会話教室、県外から来る人たちとの新しい出会い。
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ただ建築設計をするだけでなく、日々の暮らしをいかに楽しむかをテーマに、自分の好きなことを仕事やプライべートにも取り入れて、現在はこれ以上なく充実した毎日です。
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現在家づくりを進めている施主と訪問
7.仕事を自分で取ってくるというハードルさえも
独立してから分かったのですが、自分で好きな仕事をつくり出す、これが私の性格に合っていたみたいです。
また、「仕事を自分で取ってくる」という高いハードル。
これも以前は苦手意識が強かったのですが、今は徐々に楽しくなってきました。
でも楽しくなるまで指をくわえて待っていたわけではありません。自分で仕事をやる以上、はじめは苦手なことにも向き合わねばと試行錯誤を続けて、何年も経ってやっと楽しく思えるところまできた感じです。
新しいことに挑戦したり、壁にぶつかったり、失敗したりしながら毎日を積み重ねているうちに、人って変化し成長していくものなんですね。
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8.欲しいものがすぐに手に入ることはないけれど
現在仕事は充実していて心から楽しんでいます。
欲しいものが何でもすぐに簡単に手に入るなんて都合のいいことはないですが、自分の進みたい方向性を常に問い続け、時間をかけて小さな一歩を積み重ねていけば、5年前、10年前にはまったく想像もしていなかった未来が待っているんですね。
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世の中、「すぐに、簡単で、安心安全」を求める人は多いけれど、充実や達成感というのは、「すぐに、簡単で、安心安全」と反対のところにあるんだなあ、というのがこれまでの道のりで得た学びです。
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