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大遅刻した話

高校のときのマラソン大会、練習のときは全然だったんですが、いざ本番。なんかやる気が出てめちゃくちゃちゃんと走りました。最後500メートルはデットヒート。体力の底を見た状態でゴール。順位確認したら百何位とかで、この話を思い出して急に恥ずかしくなった小澤です。思えば最後デットヒートしたの理系の細い男の子でした。じじいやないか。

今日は大遅刻した話です。

度々書いてるのですが、すき家で8年間アルバイトをしていました。そのアルバイト生活のなかで自分の店舗で働いたのはほんの3ヶ月程度であとはほとんど別の店舗。いわゆるヘルプクルーでした。

その日は自分の店舗の隣のお店。自分の店舗と変わらない時間に家を出ます。当時実家に住んでいて、まず東京に出るために最寄りの駅へ向かいます。自転車を失ってた小澤は歩いて駅へ。だいたい30分くらいかけて駅につきます。電車にのろうと改札に近づいたところで違和感を覚えます。

あれいつもポケットに入ってるPASMOがない。

何度探してもない。リュックも探してない。このままでは東京にいけない、バイトにいけない。

現金で。当時大学生の小沢にそんなお金もない。というか考えがない。定期券PASMOをなくしたことへの動揺で現金で電車乗れることをわすれている。

どこかで落としたのか。最悪家に忘れたのだ。とにかく来た道をもどろう。

バイト先の人に『PASMOもなくした、いつ行けるかは分からない。』
電話受け取った側が震えるような内容を伝える小澤。注意深く目を凝らしながら来た道を戻ります。

頭で考えながら落としたであろうところをくまなく探します。そして落としたであろう心当たりをみつけます。
実家一軒家の小さな庭の上でポケットごそごそしたんだった。なんでかはわからんけどごそごそした。落としたのはそこに違いない。

一心不乱に家に帰り、庭探します。ここにあるはず。

そのくらいにバイト先から連絡が来ます。『大丈夫?これそう?』
時間を見るとピーク前。一人少ない状態で回すことになれば準備を必要以上にしなければいけない。

『すみませんたぶん家の庭に落ちてると思うんですけど、ちょっと見つけ次第また連絡します!』

とにかく今は探さなきゃ。

茨城の片田舎にある実家。そんなに大きな庭ではありません。体を低くして探していたら案の定、庭芝生に埋もれる薄い四角。ありました。よし!

そうしてる間にシフトの入り時間一時間過ぎています。これむしろ行かなくてもいいんじゃね?
良くない考えが頭をよぎりながら、また駅へと歩を勧めます。
いつもと同じ速さの電車にイライラしながら、急いでヘルプの店舗。
ついた!!

14時

もはや人減らし出す時間に汗だくの男登場です。
すき家ピーク一人少ないだけでめちゃくちゃしんどいのを僕は身を持って知っています。ほんとに申し訳ない。
よく来る店舗でみんなよく知ってる。でもさすがに怒られる。普段でも怒られるのに、こんな大ミス手が出るかも。
沈んだ気持ちで自動ドアをくぐります。

『ほんとにすみません!』

とにかく謝ろう。ひたすら頭を下げます。

『いやいや大変だったよー!』

思ったよりも明るい声が帰ってきます。顔上げると全然怒ってない。次の一言で理由がわかりました。

『なんか家に庭あるんだってねぇ!』

金持ちだと思われてる。広大な庭で汗だくになってPASMO探してたと思われる。たぶん金持ち話が面白そうで、遅刻話がどうでもよくなってるんだ。
ちゃんと誤解をとこう。『そんなに大きい庭じゃないですよ』言いかけて踏みとどまります。

これ金持ちってことにしつづければ遅刻の件忘れ去られるんじゃね?

そこから必死の抵抗、働く必要ないけど世間を知るために働いてますみたいなスタンスで喋り初めてすぐに金持ちじゃないことバレて遅刻でめっちゃ怒られました。

皆さんも遅刻と庭規模の伝え方だけは気をつけましょう

また明日です!

おやすみなさいってらっしゃい🐕

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